折り鶴3千羽「桜」満開 鎌倉の90歳女性が新聞紙使い 腰越郵便局で展示

新聞紙で作った桜の盆栽を前にする上野さん=鎌倉市腰越の腰越郵便局

 鎌倉市腰越の上野チヱ子さん(90)が神奈川新聞紙面のカラー面を使った折り鶴で桜の盆栽を作り、自宅近くの腰越郵便局に展示している。長年かけて集めた古新聞から色合いの異なるピンク色の紙片を切り出し、3千羽以上の鶴を折って満開の桜のグラデーションを表現した。「本物の桜のようで美しい」と評判になっている。

 桜の花には、2.5~3センチ四方に切り抜いた新聞紙を使用。一つ一つ指で折り、針金に新聞紙やテープを巻いて作った幹にのりで貼り付けた。光の当たる上部や表面の場所を薄い色にすることで、実際に光が当たっているような陰影を表現している。

 上野さんは幼い頃から折り紙が好きで、15年ほど前から新聞紙のカラー面を使うようになった。市販されている折り紙に比べ、「色合いが多様で味わいが出る」という。

 将来作る作品に使おうと気に入ったカラー面を全て自宅で保存。今では新聞を広げると記事よりもカラーの広告面を真っ先に確認するようになっているという。

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