大分三好ヴァイセアドラー デビューした森田元希が起爆剤となる 【大分県】

年明け最初の2連戦に勝利した大分三好ヴァイセアドラー。7勝5敗となり、勝ち越しに成功、バレーボールVリーグ男子2部で5位につける。ムレイ・ポール監督は「大きな2連勝だった。ブロックとディグ(アタックレシーブ)の関係性が良くなった」と手応えを実感している。

ポール監督が挙げたディグに安定感をもたらしたのが、来季内定選手ながらV2デビューを飾った大分南高出身の森田元希だ。守りのスペシャリスト・リベロとしてプレーする。相手スパイカーが狙い澄ましてブロックの脇を抜いたスパイクをことごとく拾い、相手の勢いを消す。ホーム会場には友人、知人が駆けつけ、地元の声援を受けた。「デビュー戦だったので緊張したけど、会場の声援や音楽などが盛り上げてくれてプレーしやすかった」と堂々としたプレーを披露した。

臆することなくデビュー戦を飾った森田元希

ただ、「チームが勝てたことは良かったが、自分のプレーは納得できない」と振り返る。ポール監督とスタッフ陣が練り上げた戦術を理解し、高いレベルで実行するには時間が必要。年末からチームに合流した森田には、チームメートと自分のプレーをすり合わせ、共有するコミュニケーションが不足している。それでも大学4年間、関東1部リーグで技術を磨いた実力が、V2の舞台で十分通用することは証明した。森田は「相手の特徴や外国人選手の高さ、スパイクのスピードに慣れることが必要。それには何度もスパイクを受けるしかない」と冷静に自分の課題に向き合いながら、これからの試合を心待ちにしている様子だった。

楽しみながらチャレンジする精神は、これまでと変わらない。「まだまだできることはある。チームの雰囲気を、試合の流れを変えるプレーをしたい」と森田。背番号1はチームの期待の表れである。3回戦総当たりのリーグ戦は間もなく折り返し。上位進出に向けて、森田はチームの起爆剤となる覚悟だ。

「試合の流れを変える選手になる」と語った

(柚野真也)

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