小屋畑川(久慈)の改修着工へ 本流との合流点移動、住宅地回避

 

 岩手県は2月、2019年の台風19号豪雨で氾濫した久慈市長内町の小屋畑川の河道付け替え工事に着手する。豪雨で付近の233戸が床上・床下浸水しており、ルートは長内川との合流点を南側に移し、住宅地を回避する。総事業費約70億円を投じ、26年度中の完成を目指す。

 本流の長内川との合流点を約500メートル南側に移す。小屋畑橋付近から約1キロの河道(幅約14メートル、深さ約2メートル)を替えて▽同橋と新街橋の架け替え▽三つの橋の新設▽現在の合流部に長内川からの逆流を防ぐ樋(ひ)門1基設置―などを計画。県は21年度に河川改修事業を始め、測量設計を進めてきた。

 台風19号で同市は降り始めからの総雨量が359.9ミリに達した。小屋畑川本流の長内川の氾濫は免れたが、小屋畑川沿いに被害が集中。床上浸水123戸、床下浸水110戸で浸水面積が21.4ヘクタールと甚大な被害となった。

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