記録的な渇水、深刻 神戸や丹波篠山にも水供給する三田の青野ダム、過去最低の貯水率44% 節水呼びかけ

干上がり、地割れが起きた湖底=三田市末

 昨年10月以降の少雨の影響で、青野ダム(兵庫県三田市)の貯水量が4割ほどに低下している。このまま少雨が続くと記録的な渇水となり、2月末には過去最低の貯水率となる可能性がある。関係者は「各家庭での節水が大切。こまめな蛇口の開閉や風呂の残り湯の再利用などを心がけて」と節水を呼びかけている。(土井秀人)

■平年78%→44%に

 武庫川水系の青野ダムは三田市のほか、神戸市北区や丹波篠山市などに水道水を供給している。19日の貯水率は44.0%で、平年の78.9%を大きく下回る。過去最低は1995年1月の34.1%だった。

 ダムを管理する県宝塚土木事務所三田業務所などによると、昨年9月下旬までの貯水率は85%を超えていた。だが、10月以降は降雨がほとんどなく、貯水量が減り続けている。18日に久しぶりの雨が降り、週末も雨予報だが、同業務所の担当者は「降水量はまだまだ足りていない。2月末の貯水率は平年並みの降雨で38%、平年の7割の降雨だと31%まで下がると予測している」と話す。

 少雨の影響で、県内では加古川水系の呑吐(どんと)ダム(三木市)、大川瀬ダム(三田市大川瀬)の合計貯水率が30%を下回り、取水制限を行っている。青野ダムでも30%を下回れば、市は何らかの給水制限を行う見込みだが、すぐに市民生活に影響することはないという。

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