長崎新聞の離島報道に特別賞 新聞労連ジャーナリズム大賞 「ありのまま描く」と評価

 新聞労連は19日、平和・民主主義の確立や言論の自由に貢献した記事を表彰する第28回新聞労連ジャーナリズム大賞の特別賞に、長崎新聞の「長崎県の離島を巡る一連の報道」(離島取材班)など3作品を選んだと発表した。
 本紙受賞は5度目。対馬の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分場の選定調査受け入れを巡る記事のほか、三つの連載、離島振興に関する記事で構成。人口減少や少子高齢化が顕著な現状や課題を浮き彫りにしながら、地域の食文化や自然の豊かさなど島の魅力を五島、上五島、対馬、壱岐の4支局を中心に発信した。
 審査では「離島に暮らす若手やベテラン記者が中心になって島のありのままを描く姿勢が好ましい。全国有数の島しょ県である長崎県にとって、過疎化が深刻な島の暮らしの在り方は地域の将来につながる。離島の取材網の維持を強く望む」と評価された。
 大賞は、共同通信「障害者不妊処置問題のスクープと一連の報道」、中国新聞「河井克行元法相の大規模買収事件への安倍政権幹部関与疑惑のスクープ」、西日本新聞「人権新時代」。フォトジャーナリスト安田菜津紀さんら4人の選考委員が審査。33作品の応募があった。表彰式は23日、東京都内で開かれる。

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