レイズ番記者が上沢を分析 「イニングを投げられる投手」と評価

ポスティング制度によるメジャー移籍を目指していた上沢直之は、ポスティングの交渉期限を迎えた日本時間1月12日にレイズとマイナー契約を結んだことが発表された。招待選手としてメジャーのスプリング・トレーニングに参加することが決定しており、今後はオープン戦でほかの選手と競い合いながら開幕ロースター入り、もしくは開幕後のメジャー昇格を目指すことになる。MLB公式サイトでレイズを担当するアダム・ベリー記者は、上沢がいかにレイズに貢献できるかについて分析している。

上沢は昨年10月にメジャー挑戦を表明した際、自分自身について「故障せず多くのイニングを投げることができる」と語っていた。ベリー記者は「レイズはイニングを必要としている。彼はそれを提供できる投手だ」と上沢にイニングイーターとしての働きを期待している。昨季の上沢はリーグ最多の170イニングを記録。2018年に165回1/3、2021年にも160回1/3を投げたが、レイズで160イニング以上を投げた投手は、過去5シーズンで5人だけしかいない。今季のレイズは昨季最多勝のザック・エフリンを除き、1年を通してローテーションを守った経験のある投手がおらず、イニングを稼げる投手が必要になったときに上沢の存在は重宝するだろう。

ベリー記者は、上沢がマイナー契約での入団になったことにも着目。「適正価格での補強になった。比較的ローリスクでローコストの戦力補強である」としている。レイズがスプリング・トレーニング中に上沢をロースターの40人枠に加える場合、シェーン・マクラナハン、ドリュー・ラスムッセン、ジェフリー・スプリングスの3人が60日間の故障者リストに入ることが確実なため、誰かを代わりに外す必要はない。マイナー契約からのスタートになることで、「開幕までにメジャーに適応しなければならない」というプレッシャーも軽減されるため、ベリー記者はその点もプラスに作用する可能性があると考えているようだ。

最後に、ベリー記者は上沢がレイズ入団を希望していたことにも注目している。上沢は他球団からのメジャー契約のオファーを蹴ってレイズとのマイナー契約を選択したことが報じられているが、これは昨季のロバート・スティーブンソンやザック・リテルに代表されるように、投手の育成や改造に定評のあるレイズへの入団を好んだからである。レイズは上沢の強みをどのように生かし、弱点をどのようにカバーしていくのか。最新の成功例が誕生するか注目される。

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