大阪大学の現役&元学生YouTuberチーム・積分サークルが絶賛する「鉄の転生すごろく」面白さ無限大の中身とは

サイコロも重いゾ──。ボードゲーム「鉄の転生すごろく」のメディア向けお披露目&体験会が19日、東京・池袋の「JELLY JELLY CAFE 池袋2号店」で行われ、登録者数52万人を超える大阪大学の現役&元学生による理系YouTubeチャンネル「積分サークル」から、さるえる、わが、ぴろまるが体験プレイした。

「鉄の転生すごろく」とは、一般社団法人日本鉄鋼連盟と面白法人カヤックがコラボし、鉄のリサイクルを啓蒙するために製作されたボードゲーム。スチール缶、中華鍋、吊り橋など、ゲーム内で次々と鉄製品に生まれ変わることで、リサイクルされて何度でも何にでも生まれ変わる鉄の優れたリサイクル性・環境性能を体感できる。意外に知られていないが、鉄は、転炉や電炉で溶かし不純物を取り除けば、再び新しい鉄素材として「何度でも生まれ変わる」ことができる。言わば鉄は“リサイクルの王様”だ。

また、2050年までに地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出を差し引きして全体でゼロにしようという「カーボンニュートラル」に向けて、鉄のさらなるリサイクルへの取り組みが進められているという。日本鉄鋼連盟の担当者は「2020年度から『鉄はくるくるリサイクル』というキャッチコピーを作り、広く知っていだくための活動を始めている」と話す。

YouTubeチャンネルで同製品の体験動画をアップしている、わがは、「こんなすごろくがあるのかと思って、相当、気合いの入ったすごろくだと実感しました」とコメント。「感動したのは駒の部分。緻密なこだわりがなされていて、本当の職人さんってすごいなと思いました」とコマの作り込みを絶賛する。

全国14店舗のボードゲームカフェを運営する「JELLY JELLY CAFE」オーナーでもある株式会社ピチカートデザイン代表取締役の白坂翔氏は、「見たときは、ちょっと何を考えているんだろうって思うぐらい、すごいびっくりした」と、同製品の第一印象を語る。通常のボードゲームとは規格外の大きさと5キロの総重量に目を丸くしたという。「すごろくで斜面はありえないのですが、駒の後ろに磁石がついていることで、斜面でもピタッとくっつく。紙製のボードゲームでは味わえないようなプレイが楽しめる」と高評価だ。盤面が無限大の記号のような設計で、つなぎ目を立体交差させることにより無限ループのリサイクル性を表現しているこだわりも。

白坂さんと「積分サークル」3人で実際にゲームを進めながら面白さを説明していく。基本は、すごろくで、サイコロを振ってコマを進めてゴールを目指すゲーム。ちなみに、サイコロも鉄製なので、ずっしり重い! テーブルを傷つけないようにクッションなどを敷く必要がありそうだ。

最初のコマはスチール缶。スタート時にどんな鉄製品に「転生」するかを各自カードで決め、「転生」のマスに止まったら転生カードを引き、決めていた転生先のカードが出れば上がり(ゴール)となる。転生先は「中華鍋」「自転車」「鉄橋」「自動車」などなど。また、「イベント」マスに止まったらイベントカードを引く。イベントカードには鉄にまつわるミッションが書かれていて、カードを引いたプレイヤーは指示に従わなければならない。ミッションも面白内容で盛り上がること間違いなしだ。さらに、鉄について楽しく勉強しながらプレイできる「スタディモード」のイベントカードもあり、目的や年齢によって使い分けて楽しむことも可能だとか。

啓蒙目的で製作費は度外視で作られたという「鉄の転生すごろく」は、現在1体のみ。期間限定で各所に出張して遊んでもらえるようにするなど、認知や普及に取り組んでいくという。量産や市販は難しいが、人気次第では数個増えるかもしれないと担当者は話す。2月中は同店舗に置かれ誰でも楽しめる。

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