『銀魂』最終回、謎の“赤ん坊”は高杉晋作だった?推測される2つの根拠

「週刊少年ジャンプ」で2003年から連載を開始し、2019年に完結した人気マンガ『銀魂』。原作開始20周年を迎えて、久しぶりに原作を振り返るファンも少なくないでしょう。そこで今回は最終回で描かれた大きな謎である、「龍穴で見つかった赤ん坊は高杉晋助なのか」について考察していきます。

※記事の性質上、内容に触れています。

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龍穴で見つかった赤ん坊って何者?

まずは高杉晋助について、簡単に振り返っていきましょう。高杉はかつて攘夷志士として主人公・坂田銀時らと共に戦うも、共通の師である吉田松陽の死をきっかけに銀時と袂を分かちます。

ところが、その師である松陽が何度も転生を繰り返す超生命体・虚の人格の1つであることが判明。虚を倒し松陽の魂を救うため、高杉は銀時と再び共闘することになりました。

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虚との最終決戦で死亡し、アルタナの奔流に飲み込まれていった高杉。その後日談として、高杉率いる鬼兵隊の幹部である来島また子が龍穴で見つかった赤ん坊を大事そうに抱きかかえるシーンが描写されています。

原作でははっきりと明言されていないものの、この赤ん坊こそが虚との戦いで命を落とした高杉が転生、または再び赤ん坊として形を得た姿ではないかと考察されているのです。

高杉と推測される2つの根拠

その1つ目の根拠として、虚との決戦後に鬼兵隊の残党が各地の龍穴を巡り続けていたことが挙げられます。龍穴とはアルタナのエネルギーが噴出する場所のこと。星の生命力・アルタナのエネルギーで生まれた虚は、その身が滅んでも地球のアルタナに溶け込んだ因子によって再び発露し龍穴から蘇っていました。

虚との決着をつける時間を稼ぐため、虚の不死身の因子を自ら体内に取り込んでいた高杉。このことから鬼兵隊は、高杉が龍穴から復活するわずかな可能性にかけていたと推察できます。また、龍穴から見つかった赤ん坊を見たまた子は目に涙を浮かべていました。これは赤ん坊に高杉の面影を感じ取ったからとも考えられます。

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2つ目の根拠として、後日談に登場する坂本辰馬の手紙があります。辰馬が銀時に送った手紙には「師が弟子を護る事を奇跡とは言わない」「それは当然の事なんだ」と記されていました。これは高杉の師である松陽が最後に高杉を護って、赤ん坊の姿として転生させたとも読み取ることができます。

しかし、仮に龍穴で見つかった赤ん坊が高杉だったとしても「元は高杉だがまったくの別人」「虚と同じような人ではない別のなにか」といったネット上の意見も。そのあたりの謎も20周年という節目の年でハッキリするのではないかという期待の声もあります。

銀時の発言が公式からの答えか

一方で2021年に公開された劇場版『銀魂 THE FINAL』の本編後ギャグパートでは、銀時が高杉の生死について「希望がもてるようにあえて描写を避けたに決まってんだろ!」と発言するなどネタにされていました。そのこともあり「このままふわっとしたままになりそう」「読者の想像にお任せするのが公式の答えかな」と言った意見があがっています。

連載20周年を迎える2023年からアニメ放送開始20周年を迎える2026年までを「銀魂20周年イヤー」として、さまざまな企画が進行中の『銀魂』。スピンオフ小説である『3年Z組銀八先生』のアニメ化も決定しました。ここから再び『銀魂』が大きな盛り上がりを見せることを期待したいですね。

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