将棋の菅井竜也八段(31)=岡山市=が藤井聡太王将(21)=竜王・名人・王位・叡王・王座・棋王・棋聖との八冠=に挑戦する第73期王将戦7番勝負の第2局が20日、佐賀県上峰町の老舗料理店「大幸園」で始まった。2日制の初日は深い読み合いから夕方になって局面が進み、中盤の勝負どころで藤井王将が51手目を封じた。
第1局から先後が入れ替わり、藤井王将の先手で開局。後手の菅井八段は前局と同じく序盤に飛車を3筋に振る「三間飛車」の戦法を選び、「美濃囲い」に構えた。藤井王将は前局同様「居飛車穴熊」を選択し、戦型は2局続けて対抗形となった。
互いに1時間を超えて長考する緩やかな流れから、夕方に入って手が進み、午後6時過ぎに藤井王将が封じ手を行い、1日目を終えた。
局面は既に本格的な戦いに入り、現地を訪れた豊川孝弘七段(56)=福岡市=は、再開後の見通しを「菅井八段は終盤に勝負するタイプ。藤井王将の攻めに、どう突破口を見いだすか注目したい」と話した。
王将戦7番勝負の持ち時間は各8時間で、残りは藤井王将3時間56分、菅井八段4時間31分。2日目は午前9時に封じ手を開いて対局を再開し、夜までに決着がつく見通し。