どしはな(どしはな)

「どしはな」の意味

「どしはな」(どしはな)とは、「どしたん話聞こうか?」の略。
セリフそのもの、あるいは発言する人物や態度のこと。

主に男性が女性に対して発する。落ち込んでいたり、構ってもらいたそうにしている女性に対し「どしたん? 話聞こうか?」などと下心いっぱいに話しかけていく男性を揶揄したネタである。

転じて、このセリフや発言背景をキャラクター化したもの。「どしはな」「どしはな君」などと呼ばれる。具体的なデザインは描く人によって変わるが、そのほとんどが男性器をモチーフにしたもの。「一見友好的に話しかけてくるが、その実下心の塊」という皮肉を込めた仕上がりとなっている。

「どしたん話聞こうか? あーそれは彼氏が悪いわ」と続く場合もある。こちらは恋人仲がうまくいっていない女性に、相談を口実にして近づき口説くというパターンに乗ったもの。TikTokなどの動画サイトでは「ドシハナ構文」と呼ばれている。

あくまで極端な皮肉のため、当然本心から女性の相談に乗ろうとする男性もいる。ネットミームに馴染みがない層が、何気なく使う可能性もある言い回しのため、使用や判断には注意が必要かもしれない。

「どしはな」の由来・語源

具体的な初出や時期は不明。
5ちゃんねるやX(旧Twitter)などで、2017~2018年頃から広く使われるようになった。ただしこれはあくまで、フレーズやキャラクターのネットミーム化の時期である。「下心を隠し、親身を装って距離を詰める」というのは、2017年以前からインターネット上以外でも広く行われていると言えるだろう。

「どしはな」の活用

女性AのSNS「最近ちょっと色々あって落ち込み気味」
男性Bによる返信「どしたん話聞こうか? 明日の夜、俺の家で二人で飲みながらとか」

「対して仲良くもないのにどしはなで距離詰めてくる男がまじでキモい」
「たまたま見かけたご当地キャラが『どしたん? 話聞こうか?』って言ってそうなデザインだった」
「TikTokでドシハナ構文の動画ずっと観てた」
「今の髪型は『どしたん話聞こうか?』しそうな感じ」
「電車の中でどしはな系の会話聞いちゃってげんなりしてる」
「どしはなって嫌われるかな? 人付き合いのテクでつい使っちゃうんだけど……」

▼どしはなのようなスタイル
一部の界隈では前髪が長く厚めで、黒マスクで顔を隠した男性が「どしはな」行為をする人物のテンプレ像とされている。その理由のひとつとして、フレーズ自体がSNSで多く散見され、その中にはインターネット上で知り合った異性と直接会っての性行為に繋げようと画策する男性も少なくないことが挙げられる。
「生来の陽キャではなく、元々は陰キャ寄りで、大学デビューや社会人デビューによりイキった態度を取っている男性」というイメージ像に、上記の髪型やスタイルが該当しやすい(と考える人が多い)。

▼女性バージョンも存在する?
ネットミーム化した「どしはな」は「男性の親切は100%下心である」という極端な皮肉による面が大きい。
一方で下心を隠して異性に近づく……というコミュニケーションは、男女問わずおこなわれやすいもの。「どしたん話聞こうか?」の女性バージョンとしては「え、医学部受かったん?」が挙げられるかもしれない。「医学部に受かった=将来は医師=エリートの卵」という連鎖から「医学部に受かった男性に、女性が下心を持って近づいてくる」という、これもまた極端な皮肉が込められたフレーズである。

▼元ネタが転じた「オタク用語」としての使い方も
近年はインターネット上にて、深読みをするためのオタク用語として使われることもある。

使用例:
「推しくんが突然イメチェンした! どしたん話聞こうか??」
→イメチェンに何か深い理由があるのではないか?(新しい仕事関係、好きな相手の好みに寄せたetc.)

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