「離婚しない男」SP座談会が開催。伊藤淳史×小池徹平×鈴木おさむがドラマの魅力を語り合う!

テレビ朝日系で1月20日にスタートした連続ドラマ「[離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―」](https://www.tvguide.or.jp/cmn_keyword/%e9%9b%a2%e5%a9%9a%e3%81%97%e3%81%aa%e3%81%84%e7%94%b7%e2%80%95%e3%82%b5%e3%83%ac%e5%a4%ab%e3%81%a8%e6%82%aa%e5%ab%81%e3%81%ae%e9%a8%99%e3%81%97%e6%84%9b%e2%80%95/)(土曜午後11:30)のスペシャル座談会が行われ、主演を務める[伊藤淳史](https://www.tvguide.or.jp/cmn_keyword/%E4%BC%8A%E8%97%A4%E6%B7%B3%E5%8F%B2/)、共演の[小池徹平](https://www.tvguide.or.jp/cmn_keyword/%E5%B0%8F%E6%B1%A0%E5%BE%B9%E5%B9%B3/)、本作の脚本を手掛ける[鈴木おさむ](https://www.tvguide.or.jp/cmn_keyword/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E3%81%8A%E3%81%95%E3%82%80/)氏が、作品の魅力について語り合った。

「離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―」は、大竹玲二氏による人気漫画「離婚しない男」(講談社ヤングマガジンKC)をドラマ化。妻の不倫を目撃し離婚を決意した主人公・岡谷渉(伊藤)が、妻の不倫の証拠集めに勤しみ、娘の親権を獲得するために勝率1割という困難な戦いに挑む姿を描く“リコン・ブラックコメディー”だ。

日本のエンターテインメント界のトップランナーであり、脚本家・鈴木氏が放つ“引退前最後の連続ドラマ”としても注目を集めている本作。冒頭から、伊藤、小池があいさつをしていく中、鈴木氏は「最後の地上波連ドラ脚本作となりますが、どうせなら『最後にバズるドラマをやってくれ』とリクエストがありました」と言って笑いを誘いながら、「バズるということを目標にしてすごいドラマを作りました」と作品への手応えをにじませる場面も。

小池は映画「ラブ☆コン」(2007年)、伊藤は舞台「芸人交換日記」でそれぞれ鈴木氏との交流があるが、今回タッグを組んだことで、当時のことを懐かしむ一幕も。ドラマ「奪い愛、夏」(ABEMA)の打ち上げの場で小池が抱えていた後悔や、そしてその思いを聞いた鈴木氏からは、「離婚しない男」でのマサトの異常なセリフにもつながった“内に秘める思い”が明かされ、早くも座談会は大いに盛り上がった。

鈴木氏は最後の連ドラ脚本を書くにあたって、「今、ドラマが多いじゃないですか。その中で30分の時間取ってもらってわざわざ見てもらうことが大変なので、それをちゃんと狙った」と、その思いを告白。不安もあったことを吐露しながら「絶対にトレンド1位取ってる」と自信をのぞかせる。

この日は、ドラマの面白さをより知っていくために、「ここがヤバい! 『離婚しない男』ベスト5」と題して、ランキング形式でその魅力を深堀っていくことに。

まず、第5位は「あんなセリフ、どこで思いつくのか!」というテーマ。第1話からあった、渉の妻・綾香の「そんなことナッシング」や、司馬マサト(小池)の「No or Yes?」などの印象的なセリフ、その裏に隠された「人生で言ったことのないことを言わせてあげたい」という鈴木氏の考えが明らかに。鈴木氏が生み出すセリフの真髄を完全解説していく。さらに、第1話で話題となった“渉の抜けた前歯”の裏話も。

続く第4位は、「突然流れる『最後の雨』」。というのも、挿入歌として中西保志による大ヒット曲を、GENERATIONSのメインボーカル・数原龍友がカバーしていることも話題に。この楽曲誕生秘話も判明するのだが、実は鈴木の“思いつき”によるものだそうで…。伊藤も小池も驚いた、新たな「最後の雨」誕生の裏側も初公開となる。聞けば、今後ドラマ内での「最後の雨」が流れるタイミングが気になること間違いなしだ。ちなみに、第1話を妻と見ていたという伊藤は、「歯がかけた瞬間は大爆笑していたのに、『最後の雨』が流れ出したら急に真顔。『上質なドラマ?』という感じになって最高でした(笑)」という裏話で、会場は笑いに包まれた。

第3位は「おさむ作品には欠かせない! ここがすごいぞ、水野美紀」。凄腕の離婚弁護士・財田トキ子役として強烈な演技を見せる水野だが、その快演ぶりを3人は大絶賛。伊藤から「笑いをこらえるのが必死で(笑)」と本音がポロリ。鈴木氏と水野は「M 愛すべき人がいて」「奪い愛」シリーズ(すべてテレビ朝日系)と長年多くの作品で共にしてきたが、水野は今回も二つ返事で出演を引き受けたという。ところが、鈴木氏には「おさむさんだから脚本、面白いんでしょうね」という伝言があったことに、伊藤と小池も爆笑。そんな水野が演じる財田の衣装は、水野自らが考案したものだそう。座談会では、過去作での水野の写真を見ながら“衣装へのこだわり”、そして伊藤と小池からは“役者・水野美紀”の魅力を語られる。さらに、“おセックス”など下品なワードを上品に語る財田の独特のセリフ回しのモデルとなった人物も、鈴木の口から明かされる。

第2位の「ソファーの下で、半日動けず」には、伊藤が「厳密には半日ではなく1日ですね」と言うと、小池も「かかったね」と撮影の大変さがうかがえる場面も。不倫の証拠集めのため、渉がマサトと綾香が愛し合うソファーの下に忍び込んでカメラを回すというシーンについてだが、「原作にもあるシーンではあるんですが、リアルでお芝居としてやるとなかなか…」「台本を読むのが難しかった」と振り返る伊藤と小池。ここで撮影時の苦労話が交わされる。

そして、第1位に選ばれたのは「これぞ熱演! 篠田麻里子を見てくれ」。第1話のオンエアまで、その存在がベールに包まれていたマサトと不倫を繰り返す渉の妻・綾香を演じる篠田は、小池との熱の入ったラブシーンの数々に体当たりの演技を披露。3人も「すごかった」と声をそろえる。鈴木氏は篠田のキャスティングについて「篠田さんがパンッと降りてきた」と話すが、その理由とは?

鈴木氏が「このドラマで篠田さんが女優として大ブレークしてほしい」とその魅力を熱弁する中、サプライズで篠田から鈴木に向けて手紙が届いていた。その内容は「私にとって一生の誇り」「役者として成長できた」と、鈴木氏への感謝があふれていた。

記者からの質問では「離婚しない男」というタイトルにかけて、「今年の目標を『〇〇しない』と掲げるなら?」と聞かれた3人。伊藤は「無理しない男」、小池は「けがしない男」と答えていく中、鈴木氏は「書かない男」とキッパリ。「締め切りの毎日はもう嫌です。書きません!」と宣言し、笑いを誘った。

また、伊藤は共演シーンの多かった三砂裕を演じるEXILE/FANTASTICS・佐藤大樹について聞かれると「とにかくすごくいいヤツ」と絶賛。「ちょうど現場で誕生日を迎えて、その時に『お酒よく飲むの?』みたいな話になっていたんですけど、『伊藤さん、誕生日おめでとうございます!』とレモンサワーを持ってきてくれたんです。すてきでカッコいい人だと思って、それで一気距離が縮まって。『わざわざ持ってきてくれたんだな』と思いながら飲んだらもっとおいしくて、あれからしょっちゅう(レモンサワーを)飲んでます」と温かいエピソードが伝えられた。

脚本家を目指す若者へのエールを求められた鈴木氏は、自身の過去の体験談を交えながら「三谷幸喜さんとか宮藤官九郎さんのような癖の強い作品を書かれる方ってみんなそうだと思うんですけど、子どもの頃、思春期の頃から好きなものって変わらなくて、ぶれていないんですよね。自分が絶対的に好きなものって変わらないから、どんな作品であれ、原作であれ、自分の好きなものを打ち出すことにおびえず、自分の絶対的な好きを出すっていうことが大事なんじゃないかと、本当に思います。それができる脚本家の人がもっともっと勇気を持って出てきてほしい」と力を込めると、伊藤と小池も「いい話!」と感銘を受けた様子だった。

最後には、鈴木氏が「最後までお付き合いいただきありがとうございました。もう僕は放送作家を辞めてしまうんですけど、この作品に地上波ドラマの最後として関われたことは、何かしら運命なのかなと思っております。最後にこんなぶっ飛んだ作品を作れたことが、本当に自分の中で、最高だなと思っておりますので、ヒットしてほしいと心から思っています」と述べた。

これを受けて、小池は「鈴木おさむさんの最後の地上波ドラマということで、僕もこの作品に参加させていただいたのは本当にうれしくて。自分ができることを役に全部出したいというか、視聴者の方にどう思われようが、おさむさんが最後に笑ってくれれば、それでOK。おさむさんのためだけに芝居した感じです(笑)。お皆さんもよかったらぜひ楽しんでいただければと思っております」と、作品に込めた思いを表現。

主演の伊藤からも「鈴木おさむさん最後の台本を読ませていただいて、毎回エネルギーや思いの強さなど、すごくパワーを感じる台本で。こんな台本をいただいたからには、その大きさをはるかに超えていくものを現場で表現しなきゃいけないっていうのは、僕だけじゃなくて、出演者をはじめ、スタッフさんの皆さんも同じ思いで最後の最後まで駆け抜けました。最後まで見ていただくと、『この作品を見てよかった』と思ってもらえるようなお話にもなっていますし、最後までお付き合いしてもらいたいなと思える作品になりました。みんなで力を合わせて、おさむさんの素晴らしい脚本の下で頑張りましたので、ぜひ視聴者の皆さんもお付き合いください」とメッセージが送られ、座談会を締めくくった。

なお、座談会の様子は、ABEMAとTVerで配信中。

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