「泊まれる」植物園へ 茨城県が刷新案 那珂で住民説明会

県植物園のリニューアル計画を説明する県の担当者=那珂市古徳

2025年4月ごろのリニューアルオープンを目指す茨城県植物園と県民の森を巡り、県は20日、同県那珂市古徳の市総合センターらぽーるで住民説明会を開き、宿泊機能などコンセプト案を紹介した。1月下旬にも基本計画を策定する予定で、魅力あふれる施設への刷新を目指す。

説明会には市民や市職員など約50人が参加。一部を報道陣に公開した。施設の老朽化や植物園の利用者が1995年のピーク時に比べ8割減になっている課題に触れ、基本計画のコンセプト案や主なコンテンツなどの概要を提示した。

コンセプト案は▽日本で唯一の「泊まれる植物園」▽日帰り・宿泊に対応した新しいリゾートへ再生▽自然を感じ、植物を学び、親しみながら大人も子どもも楽しい植物園-の3本柱を挙げた。

県によると、住民からは「その場所でしか生育できない植物がいる。配慮してほしい」「お土産の販売施設は」などの意見が上がった。県は刷新に当たり、植物への配慮を説明したほか、販売施設については「エントランスでの販売や宿泊受け付けを行う予定」と応じた。

事業費は県と国の交付金を合わせ最大30億円を想定。1月下旬に業者の公募を開始し、夏ごろに着工したい考え。

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