脱サラ30年、展勝地ワイン完成 北上の三浦さん「赤」発売へ

赤ワインの仕込み作業をする三浦和俊さん(中央)。自ら栽培したブドウでワインを造るという30年越しの夢をかなえた=北上市立花・展勝地ワイナリー

 夢と情熱のワイン完成―。岩手県北上市立花で三浦ぶどう園を営む三浦和俊さん(69)は、敷地内に開設したワイナリーで醸造した「葡萄黎明(ぶどうれいめい) 赤」を22日に発売する。三浦さんは自らの手でブドウを育て、ワインを造ることを志して40歳で脱サラした。試行錯誤しながら栽培技術を高め、同市の構造改革特区認定に合わせて2023年にワイナリーを開業。家族の協力もあって、30年越しの夢をかなえた。場所は展勝地桜並木に近く「花見や花火など季節ごとのイベントでワインを味わってほしい」と希望を膨らませる。

 三浦さんは70アールの農地で、食用とワイン用のブドウ15品種を栽培。23年に果実酒製造免許を取得し、空き家を改修した「展勝地ワイナリー」で、長男孝弘さんらと仕込みや醸造作業を進めている。

 タンニンの渋みや軽やかな味わいが特徴の「葡萄黎明 赤」(750ミリリットル、2500円)を先行して販売。白やシードルも醸造中で、年間生産量は2千リットルを見込む。

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