“85歳”の「貴婦人」がお色直し 1972年から行田に展示のSL、イベントで計156人が塗装体験に参加へ

SLのお色直しイベントで塗装体験を行う参加者=20日午前、埼玉県行田市本丸の本丸児童公園南側

 埼玉県行田市は20日、同市本丸の本丸児童公園南側に展示する蒸気機関車(SL)C5726号のお色直しイベントを開始した。21日までの2日間で計156人が参加予定。

 C5726号は1938年に川崎車両で製造され、71年12月に引退。高崎線行田駅開業5周年に合わせ、国鉄(現JR)から市に貸与され、72年1月から展示する。C57はその美しい姿から「貴婦人」とも呼ばれ、約半世紀にわたり市民から親しまれてきたが、近年は経年劣化による塗装の剥離が激しく、抜本的な対策が必要だった。

 塗装事業費は昨年にクラウドファンディング型ふるさと納税などで募集し、目標金額770万円を上回る1140万円が集まった。希望者には特典で塗装体験を用意した。

 熊谷市内から母親のひとみさん(38)と参加した須川陽竜さん(10)、伊武騎さん(9)兄弟は「思ったより難しかったけど、楽しかった」と話していた。

© 株式会社埼玉新聞社