暖冬・少雪で営業踏み切れずやきもき 岩洞湖と遠野のスキー場

ゲレンデから草が露出している遠野市営赤羽根スキー場。雪不足の影響でいまだ営業開始の見通しが立っていない=同市上郷町

 今冬の岩手県内は暖冬・少雪傾向となっている。1~3月の気温は平年より高い見通しで、降雪量も少ない状況が続く。一年で最も寒い時季とされる20日の「大寒」を迎えても今季の営業に踏み切れないスキー場があり、盛岡市・岩洞湖の氷上ワカサギ釣りも解禁日の見通しが立たず、関係者をやきもきさせている。一関市ではこの日、冬季イベントが雪不足のため2週間遅れでスタートした。

 草が顔をのぞかせるゲレンデ。遠野市上郷町の市営赤羽根スキー場は、今季の営業がまだ始まっていない。2023年12月23日からの予定だったが、積雪は今月20日現在で5センチ未満。圧雪状態で20~30センチ必要で、直近10年では最も遅いオープンとなる公算が大きい。

 「本州一の厳寒地」と言われる盛岡市薮川。岩洞湖のワカサギ釣り解禁は氷の厚さ15センチ以上が基準だが、岩洞湖漁協の深沢三樹夫理事(65)は「まだ氷を直接計測できないほどの薄さ。見通しは立てられない」と打ち明ける。

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