スネル争奪戦の現状は? 各チームが値下がりを待っている状況か

昨季パドレスで14勝9敗、防御率2.25、234奪三振の好成績を残し、5年ぶり2度目となるサイ・ヤング賞に輝いたブレイク・スネルだが、今オフは山本由伸の存在もあり、「サイ・ヤング賞投手がFA市場で順番待ちを強いられる」という異例の状況になった。山本のドジャース移籍が決まってから1ヶ月近くが経過しようとしているものの、まだスネルの移籍先が決まりそうな気配はない。FA市場に残るコディ・ベリンジャーと同様に、2億ドル以上の大型契約を望んでいることがネックとなっているようだ。

スネルの獲得に興味を示しているチームは少なくないが、実際に具体的なオファーを提示したことが報じられたのはヤンキースだけである。ヤンキースのオファーは6年1億5000万ドルだったことが報じられており、スネルはこれを拒否。年平均額を3000万ドル以上にすること、もしくは契約期間をさらに伸ばすことを要求したようだ。しかし、ヤンキースはこれに応じず、ターゲットをマーカス・ストローマンに変更して2年3700万ドルの契約を結んだ。

ただし、ヤンキースがスネル争奪戦から完全に撤退したというわけではなく、MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者は「ヤンキースがスネル獲得に再挑戦するかは少し様子見が必要だ」としている。フェインサンド記者は、スネル獲得を狙っているチームとしてエンゼルスとジャイアンツの名前を挙げているが、この2チームについてもスネルの希望額に応じるつもりはないとみられる。

ほかにもブルージェイズ、メッツ、レッドソックスなどがスネルに興味を示していることが報じられたが、スネルに2億ドル以上の大型契約をオファーしようとしているチームは1つもない。サイ・ヤング賞を2度受賞しているとはいえ、それ以外のシーズンは規定投球回にすら届いておらず、キャリアを通しての不安定なパフォーマンスが敬遠されているのだろう。

フェインサンド記者によると、あるア・リーグ球団の幹部は「スネルの希望額が下がれば、複数のチームによる争奪戦が繰り広げられるだろう」と予想しているという。各チームはスネルの「値下がり」を待っている状況のようだ。

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