「朝稽古で修正できた」新十両・尊富士(青森・五所川原市出身)、無傷の7連勝 大相撲初場所

 大相撲初場所7日目(20日・両国国技館)関取デビュー場所、無傷の7連勝で勝ち越しに王手をかけた。十両10枚目の尊富士(青森県五所川原市出身)が前日の引き技から一転、前へ出る相撲を取り戻し快勝した。

 6日目は自慢の出足が影を潜めはたき込みでの勝利。取組後、部屋の横綱照ノ富士から「15日間取ればこんな日もあるよ」と声がけがあった。とはいえ、苦笑いを浮かべ消化不良気味の様子だっただけに、休まず攻め立てたこの日の取組後「前日の相撲が悪かった。朝稽古で修正できた」と満足そうだった。

 連日の白星に国技館内の声援は増している。この日は「けっぱれ つがる魂」と書いた紙を掲げるファンが目に留まったといい、周囲を見渡す余裕もある。「応援してくれる人がいるから自分がやれる。感謝です」と頬を緩ませた。

 師匠伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士、つがる市出身)の「相手を見すぎるな。集中してやれ」との教えを胸に刻み込む24歳のホープ。勝ち越しを懸ける中日も「ただ必死にやるだけ」と平常心を強調した。

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