学校机に地元産アカマツ 青森・階上町、全4小学校に 森林環境税活用

階上町産のアカマツ材を使った机、椅子と一緒に写真に納まる道仏小の児童ら
階上町産のアカマツ材を使用していることを示すシール

 青森県階上町は今月上旬、森林保全や整備を目的として国が自治体に配る「森林環境譲与税」を活用し、町内全4小学校の児童用の机と椅子計600セットを更新した。同町産のアカマツ材を使ったもので、冬休み明けに登校した子どもたちは新しくなった備品を前に「きれいになった」などと喜びの声を上げた。

 更新は、児童の学習環境の向上と林業の理解促進が目的。町は木製の部分に町産アカマツ材を使用することで、同税や林業の取り組み、持続可能な社会などについて一体的に学ぶことができるとしている。事業費は約3018万円で、全て同税収で賄われる。

 15日、98セット更新した道仏小の3年生の教室では、久しぶりに登校した児童らが、新しくなった備品に触ったり色を見たりするなど興味津々。机の色はこれまでの茶色から、白を基調としたものになったため、教室内の印象も明るくなった。

 十文字桜さん(9)は「表面がツルツルしていて色も白くてきれいだった。勉強も頑張れそう」と笑顔。担任の高橋亜佑教諭(28)は「子どもたちも前向きに頑張ろうという気持ちになっている。町の木で作ったものを町の子たちが使うというのが素晴らしい」と話した。

 椅子の後ろには「この机と椅子は『階上町産のアカマツ材』を使っています」と書かれたシールが貼られている。

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