比、麻薬戦争で警察が証拠捏造 法相「過ち」と異例の批判

マニラのフィリピン法務省で共同通信と単独会見するレムリヤ法相(共同)

 【マニラ共同】フィリピンのレムリヤ法相は21日までに、ドゥテルテ前政権が超法規的措置を取った薬物犯罪対策「麻薬戦争」について、摘発のノルマを割り当てられた警察が証拠をでっち上げ、多くの無実の人が逮捕されたと批判した。麻薬戦争を「過ち」と明言し、国家が背負った過去の重荷を取り除く決意を示した。共同通信と単独会見した。

 政界を引退しながらも今も国民の人気を集めるドゥテルテ氏が主導した「麻薬戦争」を、マルコス政権の閣僚が厳しく批判するのは異例。レムリヤ氏は「麻薬戦争が続く中、多数の人が逮捕されて刑務所に詰め込まれたが、その多くは無実で、容疑がでっち上げられていた」と指摘した。

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