王将戦第2局 菅井八段粘るも敗北 藤井八冠が2連勝

第73期王将戦7番勝負の第2局を終え、感想戦で勝負どころを振り返る菅井八段(左)と藤井王将=21日午後3時45分、佐賀県上峰町

 将棋の第73期王将戦7番勝負の第2局は21日、佐賀県上峰町の老舗料理店「大幸園」で2日目が指され、先手の藤井聡太王将(21)=竜王・名人・王位・叡王・王座・棋王・棋聖との八冠=が、113手で挑戦者の菅井竜也八段(31)=岡山市=を退け、開幕から2連勝とした。

 菅井八段が「三間飛車」、藤井王将が「居飛車」の戦法を取り、2局続けての対抗形となった今局は、藤井王将が前日、中盤の勝負どころで封じた51手目から再開。1日目終了時点でややペースをつかんでいた藤井王将が、2日目も自陣の堅い守りを生かして積極的に攻勢をかけ、徐々にリードを広げた。菅井八段も懸命に応戦し、持ち味の粘りから反撃の機会をうかがったが、藤井王将が正確な指し手を重ね、手堅く勝利を手にした。

 持ち時間各8時間のうち、残りは藤井王将1時間23分、菅井八段2時間15分だった。

 王将戦7番勝負は2日制で、先に4勝した棋士がタイトルを獲得する。菅井八段は初戴冠、藤井王将は3連覇を目指しており、第3局は27、28日、島根県大田市の「国民宿舎さんべ荘」で指される。

連敗を喫し、険しい表情で対局を振り返る菅井八段=21日午後3時45分、佐賀県上峰町(日本将棋連盟提供)
菅井竜也八段(左)と藤井聡太王将
第73期王将戦第2局の会場となった「大幸園」
高台に立つ「大幸園」は、佐賀平野を見下ろす眺望も見どころの一つ

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