「広島さんの分も頑張って優勝したい」 浦和L楠瀬直木監督、大接戦制して2大会ぶり決勝へ 懸念は安藤、猶本の状態か

決勝へ進んだ浦和の楠瀬直木監督[写真:©超ワールドサッカー]

三菱重工浦和レッズレディースの楠瀬直木監督が、激闘を振り返った。

浦和は20日、第45回皇后杯準決勝でサンフレッチェ広島レジーナと対戦した。

19分に安藤梢、42分に猶本光と、2点を奪うまでは理想的だったが、45+3分に1点を返されると、後半は流れが一変し、60分に追い付かれて以降も守勢が続き、延長戦では91分に逆転を許した。

だが、112分に清家貴子が起死回生のヘディングを決めてPK戦まで持ち込むと、守護神GK池田咲紀子が2本を止める活躍。辛うじて決勝行きのチケットを手にした。

試合後の会見場では安堵の表情を見せた楠瀬監督。「なんとかPKで勝利できて、奇跡的と言ったらおかしいですけれども、広島さんが後半からはゲームを完全に握られていたので、こちらは本当に耐える一方でした」と、試合を振り返った。

「広島さんとは一進一退のこういうゲームが多いです。なので、しっかりと対応できるように成長して、広島さんの分も次頑張って、優勝したいと思います」

PKに関しては、楠瀬監督はキッカーを「責任を持って監督が指名する」とのこと。疲労度の高い選手も多かったようだが、4人目のキッカーとして登場した池田にも大きな信頼を寄せていた。

優勝した第43回大会以来、2大会ぶりの決勝進出を果たした一方、気掛かりなのは大黒柱2人の状態だ。

24分には安藤、54分には猶本が負傷交代するアクシデントに見舞われた。これまでも不足の事態に備え、ポジション変更などメンバーをやりくりしていたものの、「まさかという選手が今日は早々に退いてしまった」ことで「対応が遅れ、後手になってしまった。そのあたりのマネジメントは難しかった」とのこと。

気になる2選手だが、「(検査をしてみないと)今の段階ではわからないです。ただ、本人が継続不可能と。あの2人がそういうのはよほどのことだろうと思って交代させました」と、決勝へは一抹の不安を残すこととなった。

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