【速報】高江氏が初当選 吉田氏届かず - 奈良県田原本町長選

初当選が決まり万歳三唱する高江氏(中央)=21日午後10時6分ごろ、田原本町千代の選挙事務所

 任期満了に伴う田原本町長選挙は21日投票が行われ、即日開票の結果、元副町長の高江啓史氏(34)=無所属=が元町議の吉田容工氏(66)=同=を下して初当選した。当日有権者数は2万6516人(男1万2564人、女1万3952人)。2014年11月以来の選挙戦となり、投票率は前回42.02%を下回る39.87%だった。

 現在2期目の現職森章浩氏(48)から後継指名を受けた高江氏は、森町政の継承を掲げ、雇用の確保や教育環境の充実などに取り組むことで「幸せを感じられる、困った時にこそ『ここに住んで良かった』と思える町づくりをしたい」と訴えた。県議や町議らの応援で集会を重ね、支持を広げた。

 吉田氏は、町が進める町立3小学校の統合により、田原本小の運動場に新校舎を建てる計画(案)では工事期間中に児童の教育環境が制限されると指摘。別の候補地での建設を目指して支持を訴えたが、浸透しなかった。

 午後9時53分ごろ、同町千代の高江氏の選挙事務所に当選の報告が入ると、集まっていた大勢の支援者から拍手が沸き起こった。

 高江氏が事務所に到着すると、支援者から「おめでとう」と祝福の声。高江氏は「未来を担う子どもたちの学習環境の確保といった(現町政の)好循環を停滞させず前に進めることができる。一人の住民としてほっとしているとともに、この重責を担うことに身の引き締まる思い」と、新町長としての決意を述べた。この後、支持者と万歳三唱して喜びを分かち合った。

高江氏は1989年1月、愛媛県愛南町生まれ。英アングリア・ラスキン大学大学院修了。2011年3月に松山大学を卒業後、法務省職員、監査法人勤務を経て、20年4月に公募で町参事となり、22年4月からは副町長に就任。新町

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