知ってみると面白い!秩父三大神社の一つ「秩父神社」の彫刻の魅力をご紹介♪

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秩父神社とは

秩父市番場町にある秩父神社は、ご鎮座2100年の歴史ある神社。知知夫彦命(ちちぶひこのみこと)が、10代前の祖神である八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)と武甲山の神様を一緒に祀ったのが起源とされています。

秩父神社は石畳のある番場通りのその先にあり、石造りの大きな鳥居が参拝客を迎え入れております。

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また、毎年12月3日に行われる例大祭の「秩父夜祭」は、国の重要無形民俗文化財と重要有形民俗文化財に指定され、日本三大曳山祭のひとつとされています。平成28年には、全国33件の祭からなる「山・鉾・屋台行事」の1つとして、ユネスコの世界無形文化遺産にも登録されました。

1592年に完成した秩父神社の社殿

社殿を寄進したのは徳川家康公。

現在の社殿は江戸幕府を開いた徳川家康公が1592年に寄進しています。(旧社殿は武田信玄の侵攻によって焼失)

社殿の彫刻の彩色は天然の顔料を使用している為、50年の周期で定期的に塗り直しを行っているそうです。今回は2023年に塗り直しを終えたばかりの彫刻を一部ご紹介いたします。

彫刻を見る前に二拝二拍手一拝をしてご参拝をしてから周りましょう。

秩父神社の彫刻5選

1.健康の願いを叶えてくれる「恵比寿様」と富の願いを叶えてくれる「大黒様」

拝殿正面に豊かな表情でお迎えする恵比寿様と大国様。お顔の細かいところ、髭や歯など一つずつ丁寧に塗られています。お姿を拝見すると恵比寿様は左手に鯛を、大黒様は打ち出の小槌を振り下ろしています。

これは参拝に来た人に、すでに富を与えている。すでに願い事を叶えていることを表現しているようです。

2.お母さん虎がヒョウ柄?「子宝子育ての虎」

社殿正面、南側にはたくさんの虎の彫刻があります。これは秩父神社を寄進した徳川家康公が寅の年、寅の日、寅の刻に誕生されたからと言われており、家康公の威厳とご祭神を守護する神の使いともされています。家族連れの虎が戯れている彫刻の傍の看板には「赤子には肌を離すな、幼児には手を離すな、子供には目を離すな、若者には心を離すな」と親の心得が書かれています。ですが母虎をよく見てみると、母親だけヒョウ柄になっており、これは諸説ありますが、豹を虎の雌だと思われていたという説があります。

3.よく見てよく聞いてよく喋る「お元気三猿」

社殿の西側にはよく見てよく聞いてよく喋る「お元気三猿」の彫刻があります。三猿といえば、同じ徳川家縁りの日光東照宮の「見ざる・言わざる・聞かざる」が有名ですが、秩父神社の三猿は日光と真逆の表情をしています。また、猿の傍にはキジ・イヌ・桃仙人の彫刻があり、あたかも昔話の「桃太郎」を感じさせる面白い構図をしています。

4.平和と智慧の象徴「北辰の梟」

社殿北側の北辰の梟。梟は頭の良い動物で、神様の使いといわれています。

梟は夜行性で猛禽類。小鳥たちにとっては脅威となる梟ですが、昼間は目が見えないと言われ、木の上でジッとしているので小鳥も梟の周りに集まります。蛇やネズミが天敵である梟を恐れて近寄らないためです。北辰の梟の周りにもたくさんの鳥たちが集まっていますね。

ですが梟は目を開けて、周りの小鳥を襲わずにいます。このことからいつでも平和であることを示している象徴を表しているのではないでしょうか。

また、梟は体を南向きに向け、顔だけを北に向けています。これは、南側の本殿に鎮座する神様に失礼のないように、神様にお尻を向けないようにしています。また、北を見ているのは北斗七星の尻尾にある破軍星から現れる妙見様を見守っているのです。男神である妙見様は戦いの神様。関東武士団が「妙見様を信仰すれば必ず勝てる」と広まっていったとのこと。

5.彫刻士 左甚五郎の作った「つなぎの龍」

社殿東側には左甚五郎が作ったと言われている「つなぎの龍」の彫刻がございます。つなぎの龍という名前の通り、よく見ると彫刻が鎖につながれているのが分かります。

彫刻が繋がれる経緯としては、この彫刻があまりに上手に彫られていた為、魂が宿っていると言われており、昔秩父札所15番少林寺の近くに天ケ池という池があり、その池に魂が宿った龍が夜な夜な抜け出し暴れまわり、池の水害がある際に、必ずこの彫刻の下に水溜りができていました。 そこで、この彫り物の龍を鎖で繋ぎ止めたところ、龍は現れなくなったという伝説が伝わっています。龍は水の神様なので、龍が繋がれることで水害が収まってほしいという願いも込められています。2024年は干支で辰年(龍)。年の守り神でもある龍、秩父神社にお参りにいらした際は是非ご覧ください。

スポット説明を2行〜3行ほど入れてください

秩父神社の彫刻は面白い!

秩父神社の彫刻は様々な物語が隠れています。

右の彫刻には松の幹に梅の枝、左の彫刻には竹があります。日本では縁起物の象徴として「松竹梅」がありますが、それらも秩父神社の彫刻には掘られています。知れば知るほど面白い秩父神社の彫刻の魅力、ぜひ直接見て回ってみてください。

夜は20時までライトアップも

秩父神社では夜20時まで社殿をライトアップしています。昼とはまた違う雰囲気で彫刻を楽しむことが可能です。

彫刻のガイドは話を聞きながら回るとわかりやすい

見るだけでも楽しめる彫刻ですが、彫刻のガイドを頼むことも可能です。秩父で唯一の人力車「花鳥風月~秩父~」は秩父の神社や町をご案内しています。

(車夫は翻訳アプリを使ってガイドします。)

花鳥風月~秩父~(Googleマップ)

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