逆転パリ五輪へ好スタート 古江彩佳はソレンスタムばり53歳まで現役?

開幕戦でトップ5フィニッシュ(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国女子◇ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ 最終日(21日)◇レイクノナG&CC (フロリダ州)◇6608yd(パー72)

最終18番、古江彩佳も「ベストショットかな」と自画自賛する一打が出た。アゲンストの風が吹きつけるタフなセカンドは、7Wを持たなければならないほどの距離。奥のピンまで果敢に攻め込みながら距離感を合わせ、上3mにつけるバーディで締めくくった。

「難しかったですけど、自信を持って打てた。本当に良かったです」と気持ちよく終わることができた。

5打差4位から上を追っていきたい状況の中、2番(パー5)でバーディ先行も爆発とはいかなかった。フロリダらしからぬ冷たい風が吹きつけ、一時はスコアを落とす展開にも集中力を保って1アンダー「71」にまとめられたこと、通算8アンダー4位でフィニッシュできたことには手応えも感じている。

最終日はアニカ・ソレンスタムとのラウンド(撮影/田辺安啓(JJ))

この日、同組でプレーしたのはセレブリティ部門で回るアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)。言わずと知れたツアー72勝のレジェンドでも、スタートの1番ティから「メジャー10勝」のアナウンスでさらにテンションも上がる。「シャイなのでゴルフの話は全然できていない」と言いつつ、「グリーン周りのアプローチがすごくうまい」と熟練の技を目に焼き付けた。

53歳になってもレギュラーツアーの選手と同じティイングエリアからプレーし、バーディも奪う健在ぶりが大きな刺激にもなった様子。「53歳でプレーする姿をイメージできますか?」と聞かれた23歳は「私も目指したい」と笑って続けた。「私も(現役で)長い間できたらなと思っているので。そこまで続けられたら、すごいなと思います」。あながちリップサービスでもなかったりする。

ショットは4日間を通して安定(撮影/田辺安啓(JJ))

18番ホールでは、昨季最終戦「CMEグループ ツアー選手権」で一緒にプロアマをプレーしたアマチュアがギャラリーとして応援に来てくれていることを知って大喜び。積み重ねを感じさせるツアー3年目は、逆転での8月「パリ五輪」出場を目指すシーズンでもある。

「スタートとしてはすごく良かったかな。オリンピックにしっかり出られるように、まずは前半戦を頑張っていきたい」。同じフロリダ州のブラデントンCCで行われる次週「LPGAドライブオン選手権」も貪欲に上を狙っていく。(フロリダ州オーランド/亀山泰宏)

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