取組みの背景・目的
日本国内では、道路や橋、トンネルをはじめとする社会インフラの老朽化の課題が顕在化しており、会津若松市においても水道インフラの老朽化とこれに対応する水道技術者の将来的な減少が懸念されている。
また、昨今の激甚化する災害に対し、重要なライフラインの一つである水道インフラの維持・強化の必要性は高まっている状況だという。
こうした状況を踏まえ、NTT東日本グループが通信インフラの維持・管理に使用しているドローンやAI画像診断等のデジタル技術を会津若松市水道局の水道設備点検へ活用するスマートメンテナンスの実現に向けた実証実験を実施。
平時における水道インフラ点検業務の効率化及び災害時における被災調査の高度化に資するデジタルトランスフォーメーションの有用性・安全性等の効果検証した。
実施概要
2023年11月9日より、会津若松市上下水道局の水道設備である北会津受水塔(以下「受水塔」)にて、空中ドローンを用いた受水塔外壁部の撮影、水中ドローン・水上スライダー(以下「水域ロボット」)を用
いた受水塔内部の水槽部の撮影を実施し、当該撮影データのAI画像診断による水道インフラ点検のデジタル化に関する効果検証を実施した。 実証実験施設 【北会津受水塔】
平成2年築造 構造:2槽式プレストレストコンクリート造 容量:628 ㎥ 最大直径約:14m 塔の高さ:約 30m
![](https://nordot-res.cloudinary.com/c_limit,w_800,f_auto,q_auto:eco/ch/images/1121980365622493966/origin_1.jpg)
各社の役割
実証実験の内容
![](https://nordot-res.cloudinary.com/c_limit,w_800,f_auto,q_auto:eco/ch/images/1121980360911978525/origin_1.jpg)
- ① 空中ドローンによる受水塔外壁部の撮影と目視による診断
- ② 水域ロボットによる受水塔内水槽部の撮影と目視による診断
- ③ ①②撮影データの AI による画像診断点検と目視による診断と結果比較
検証結果
- ① 空中ドローン・水域ロボットの活用
- ② 画像診断(目視および AI の比較)
今後の展開について
本実証実験の効果検証を踏まえ、更なる精度向上に向けた取組みを進めるとともに、水道以外の分野における点検業務効率化・災害対策の高度化等のスマートメンテナンス実現にも取組みを拡大し、地域課題の解決に努めていくとしている。