オリオールズ・エライアスGM 適正価格での先発投手補強を狙う

今オフのオリオールズは「エース級の先発投手を獲得すべき」と言われ続けているが、ロースターの40人枠に新しく加わったのはクレイグ・キンブレルとジョナサン・ヒーズリーの2人だけ。最後の戦力補強からすでに1ヶ月以上が経過しており、課題の先発補強は実現していない。ただし、マーク・エライアスGMが先発補強に向けて何も努力していないというわけではなく、ブランドン・ハイド監督は「彼が努力しているのは確かだ。私はロースターを改善するためにマイクが全力を尽くしてくれていることを知っている」とチームの現状に理解を示している。

エース級の先発投手としてオリオールズが獲得を目指していたのはディラン・シース(ホワイトソックス)だ。オリオールズはトレードの駒として使えるプロスペクト(若手有望株)を多く抱えており、プロスペクトを欲しがっているホワイトソックスとのトレードは「完璧なマッチング」のように思われた。しかし、ホワイトソックスがシースの価格をかなり高く設定しているため、オリオールズは「適正価格ではない」と判断。エライアスGMは「何かを得るためには何かを犠牲にしないといけない」と語る一方で「プロスペクトを整理するためのトレードはしない」と明言しており、ホワイトソックスの希望価格に応じるつもりはないようだ。

トレード市場に適正価格で獲得できそうな先発投手がいないのであれば、オリオールズはFA市場に目を向けることもできる。「2億ドル以上の大型契約を希望している」と言われるブレイク・スネルを獲得する可能性は低いが、FA市場にはまだジョーダン・モンゴメリー、マイケル・ロレンゼン、ジェームス・パクストン、柳賢振(リュ・ヒョンジン)といった実績のある先発投手が残っている。適正価格で獲得できるのであれば、こうした投手たちの獲得に動く可能性もあるだろう。

今季のオリオールズの先発ローテーションは、カイル・ブラディッシュ、グレイソン・ロドリゲス、ジョン・ミーンズ、ディーン・クレーマーで5枠中4枠は確定。現時点では残りの1枠をタイラー・ウェルズ、DL・ホール、コール・アービンらが争う見込みとなっている。昨季と比較すると、チーム最多の15勝&192イニングを記録したカイル・ギブソンが抜けた分だけ戦力ダウンしているが、この穴をカバーする投手を獲得することはできるだろうか。

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