福井県勝山市鹿谷町の集落近くにこのほど、国の特別天然記念物ニホンカモシカが現れた。目撃した男性(80)=福井市=は「山中以外で見たのは初めて」と驚いている。
男性は1月2日午前11時ごろ、集落中心部で墓参した際、動物の足跡を発見。周囲を見回すと、約30メートル離れた空き地で体長1メートルほどの成獣が草を食べていたという。約50年の登山歴があり、山中で目撃したことはあるが「まさかこんな場所で見るとは。じっくり観察できた」と話していた。
大野市の県自然保護センターによると、ニホンカモシカは県内各地で確認されている。雪が少ない歩きやすい場所や餌を求めて山を下りてきたとみている。