マンデラ氏の遺品競売に反発 南ア政府「国家に不可欠な財産」

南アフリカの故マンデラ元大統領が27年半の投獄から釈放された後に初めて作成した身分証明の手帳(ガーンジーズ提供、共同)

 【ニューヨーク共同】米ニューヨークの競売会社「ガーンジーズ」が2月、南アフリカでアパルトヘイト(人種隔離)撤廃闘争を率いた故マンデラ元大統領ゆかりの品々を競売にかける。マンデラ氏の娘が出品し、南アの裁判所は昨年12月に競売を認めたが、政府は「国家に不可欠な財産」と反発して控訴し、国外流出の阻止に懸命だ。

 ガーンジーズが2月22日に競売にかける遺品はつえや衣服など数十点。マンデラ氏が白人政権下での約27年半の獄中生活を終えた後に作成した身分証明の手帳や、初の全人種選挙で勝利宣言をした際に着用したスーツもある。収益はマンデラ氏の埋葬地での記念庭園整備に充てられる。

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