ジョージ・クリントンがハリウッド殿堂入り、レッチリのアンソニーもスピーチ

“We want the funk; We gotta have that funk(ファンクが欲しい、ファンクが必要だ)”という観客の大合唱の中、ジョージ・“ドクター・ファンケンシュタイン”・クリントンが【ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム】の星を受け取った。2,769個目となる彼の星は、ミュージシャンズ・インスティテュート前のハリウッド・ブールバード6752番地にある。現地時間2024年1月19日に行われた式典では、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのアンソニー・キーディス、公民権弁護士のベン・クランプ、ソングライターのジェイニー・ブラッドフォードがスピーチを行った。

伝説のバンド、パーラメント/ファンカデリックの創設者として、クリントンは「(I Wanna) Testify」、「P. Funk (Wants to Get Funked Up)」、「Star Child (Mothership Connection)」、「Tear the Roof Off the Sucker (Give Up the Funk)」、「Flash Light」、「Aqua Boogie」、「One Nation Under a Groove」、「(Not Just) Knee Deep」、「Atomic Dog」といった名曲を世に送り出した。その過程でクリントンは、レッチリからケンドリック・ラマーまで、幅広いジャンルのアーティストにも影響を与えた。

スターの除幕式でクリントンは、長年にわたって彼のバンドに参加してきたメンバー全員について、「たくさんのメンバーが来ているけれど、そうでないメンバーもたくさんいる。でも、彼ら全員にありがとうと言いたい。ファンキーなマザーたちを代表できて幸せだ。ありがとう、ハリウッド!」と述べた。

“感情が溢れてしまって、こんなこと全部覚えていられるわけがないから”スピーチを読み上げることにしたと会場の笑いを誘った彼は、「エンターテインメントの世界で活躍する多くの著名人と一緒に星をもらえることを光栄に思う」と語った。そして、「音楽に魂を揺さぶられた古くからのファンも新しいファンも、俺が誰のことを言っているのかみんなわかっているはずだ。ファンクを作るのは人だってずっと言ってきたからね。また、“Atomic Dog”を全国的にアンセムとして採用し、40年以上もの間現役でいさせてくれた(黒人男子学生社交クラブ)オメガ・サイ・ファイ(Omega Psi Phi)友愛会の兄弟たちにも感謝する。すごいな!40年。星がドロップされる今、これをジョージ・クリントンだけでなく、ファンクの力、グルーヴの下にあるひとつの国の団結力の象徴としよう。俺たちはまだ前進しているのだから、これは目的地でも、ましてや小休止でもない。俺はスヌープ・ドッグ、ドクター・ドレー、アイス・キューブ、デ・ラ・ソウル、2パック、ケンドリック・ラマー、プリンス、レッド・ホット・チリ・ペッパーズなど、ファンクにインスパイアされたというアーティストたちに勇気づけられた。彼らはファンクのDNAを使い、それが俺を奮い立たせ、音楽的権利のために闘い続けるきっかけとなった。自分のためだけでなく、誤って扱われてきたすべての(アーティストの)権利のために。ありがとう、ベン・クランプ」と語った。

RHCPのキーディスは、「ハリウッド&ジョージの角へようこそ」と冗談を言ってから、ロサンゼルスのフェアファックス・ハイスクールに通う同級生が、パーラメントのアルバム『チョコレート・シティ』を学校の“Show and Tell”のために持ってきて見せてくれた際に、初めてジョージ・クリントンのことを知ったと話した。数年後の1985年、レッチリはクリントンがプロデュースしたアルバム『フリーキー・スタイリー』をリリースした。キーディスは、「僕個人にとって、ジョージは瞬時に友人となり、先生となり、メンターとなり、父親のような存在となり、共謀者となり、扇動者となった。ジョージ・クリントンを心から愛している」と締めくくり、自身がリードしながら観客と“小さなスピリチュアル賛歌”、「P. Funk」のコーラス“Make my funk the P-Funk / I wants my funk uncut”を歌った。

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