【青森】美肌の湯と美味探訪!「界 津軽」冬のぜいたく温泉グルメ旅

【界 津軽】りんご風呂(女湯)

青森は名湯・酸ヶ湯温泉をはじめ、美肌の湯が楽しめるスポットが各地にあります。

今回、旅行に行けば必ず温泉めぐりをする温泉マニアの私が伺ったのは弘前の奥座敷・大鰐(おおわに)温泉街の近くにある「界 津軽」。

【写真36枚】「界 津軽」感動体験と激ウマグルメ

界は「星野リゾートこだわりの温泉旅館ブランド」で、その地域・その季節しかない魅力を大切にしていると聞き、楽しみに伺いました。

【界 津軽】津軽の伝統工芸のこぎん刺しをモチーフにした館内の天井

「界 津軽」を通して得た感動体験と、おすすめグルメを紹介します。

感動体験1:名湯・大鰐温泉「りんご風呂」と「かまくら露天風呂」

【界 津軽】かまくら露天風呂(男湯)

ここでのイチオシはやはり温泉。「界 津軽」では名湯・大鰐温泉がりんご風呂(内湯)とかまくら露天風呂で楽しめます。

内湯は青森ヒバの木でできた温かみのある大浴槽にりんごがたっぷりと浮かんでいてほのかなりんごの香りにじんわりと癒されます。

規格外で食用には販売できないりんごを1箱ほど使うそう

かまくらをモチーフにした露天風呂からはこぎん灯籠も楽しめます。特にこの冬の時期は雪景色の中、灯籠の明かりがほんのり灯って極上の癒やし空間を演出してくれます。

【界 津軽】かまくら露天風呂から見えるこぎん灯籠

温泉にこだわった界では、「温泉いろは」の講義が無料参加で楽しめます。

「界の湯守り」の解説によると、大鰐温泉は鎌倉時代初期に発見された温泉で、江戸時代では温泉番付で横綱・大関ではなく行司=別格扱いされていたほど、多くの庶民に愛されていた温泉だそうです。

泉質はナトリウム・塩化物・硫酸塩泉で、Ph値7.6の弱アルカリ性。皮膚の汚れや油分を中和して溶かし落としてくれて、美肌・保湿などに効能が見られるようです。

その効果か、現地スタッフは男女とも肌スベスベの方が多かったです。

感動体験2:迫力の津軽三味線生ライブ

【界 津軽】日本画の巨匠・加山又造による津軽の風景を描いた壁画の前でライブが行われる

温泉でおいしいものを食べ、くつろいだ後に盛り上がったのは三味線生ライブ!

「界 津軽」では、青森の伝統文化「津軽三味線」の生ライブが毎晩無料で楽しめます。

津軽三味線世界大会で優勝した経験を持つ佐藤晶氏

40人近く集まるステージ風のロビーで、名画を前にコーヒーなど好きな飲物を飲みながら、ゆったりとライブに参加できます。

ライブは津軽三味線世界大会で優勝した経験を持つ佐藤晶氏と三味線が上手な界のスタッフとのコラボ演奏で、祝いの曲やじょんがら節など披露。

三味線の力強く迫力のある音を見ていると、自分も弾いてみたくなります。

ライブ後は一般の人も参加できる津軽三味線体験があり、「さくらさくら」などの弾き方も教えてくれます。

私も別途、1日1組限定の「手業のひととき 津軽三味線の達人技に触れる体験」に参加してみました。

別室の離れで、三味線の講義が受けられます

こちらはプロの津軽三味線奏者から、津軽三味線の歴史や他の三味線との違い、「弾く技」について教わります。

実際に津軽三味線を借りて津軽を代表する「津軽じょんから節」を奏で、津軽三味線の重厚感や音色を深く感じることができる体験です。

担当の先生は当時、三味線が流行っていなかった中学のときから、三味線に惹かれ、祖母に教えてもらったのをきっかけに、師事するまでになったとか。

弾き方だけでなく、三味線の由来から、楽器としての三味線の格の話しまで丁寧に熱く語ってくれました。

先生には簡単な「津軽じょんがら節」の弾き方を教わりました。

まったく初心者でしたが、楽器を抱え、肩の力を抜いて奏でるといい音がします。

三味線は指の使い方(かまし=かきまわし)が大事だそう。界のスタッフも先生から三味線を習っている人が多いそうで、長い人で10年ぐらい続けている人もいるそうです。

先生と三味線を習っている界のスタッフ

<DATA>
「手業のひととき 津軽三味線の達人技に触れる体験」
期間:2023年 3 月 1 日~2024 年 2 月 28 日
時間:19:30~20:30 料金:1 名 11,000 円(税込、宿泊費別) 定員:1 日 1 組(2~3名)
予約:7 日前までに公式サイトにて要予約 *事前に宿泊予約が必要

感動体験3:津軽の文化を身近に感じるアクティビティ

「界 津軽」では、三味線ライブ以外にも青森ならではの文化に触れる機会が充実しています。

ひとつは津軽四季の体操。なまった体を起こすため、朝食前の朝7:00AMから体操体験へ。

津軽の四季を感じさせる動きをなぞらえて体操にしたものを、界のスタッフがお手本となって教えてくれます。

春は桜、夏はねぷたの動き、秋はりんご収穫、冬は雪かきの動きを体操にして20分ほど体を動かします。

終わった後は少し体がポカポカとして、朝食がおいしく食べられそうな気がしました。

ほかにも宿泊者なら24時間無料でいつでも伝統工芸「津軽こぎん刺し体験」ができます。

【界 津軽】「津軽こぎん刺し体験」

伝統的な花織柄や、りんご、ハートなど好きな図柄と好きな色の糸を選んで規則的に刺していけば簡単にこぎん刺しのしおりが完成。

旅の思い出つくりだけでなくいくつか作って大切な人へのお土産にするのもおすすめです。

次に「界 津軽」を拠点に出会った激ウマグルメを紹介します。

激ウマグルメ1:まぐろの最高峰「大間のまぐろ」づくし

まさに読んで字のごとく、まぐろづくしの会席が「界 津軽」ではいただけます(9月~3月)。

しかも青森といえば有名なまぐろの最高峰と呼ばれる「大間のまぐろ」!

「大間の鮪づくし会席」先付けの鮪と雲丹のあられ和え黒にんにく風味

前菜は黒にんにくと長芋を使ったまぐろのユッケ。ほかにも中トロと赤身の刺し身、寿司、まぐろの削り粉を使った天ぷら、ねぎ間鍋、漬け丼まで、大間のまぐろが違った調理法で存分に味わえます。

「大間の鮪づくし会席」中トロ、赤身と鮮度も抜群!

ご飯も土鍋炊きのご飯で、この日は青森県産のお米「青天の霹靂」を使用。ねぎま鍋のだし汁をかけて、づけ丼が楽しめます。

デザートは青森産のりんごを使ったもので、甘くさっぱりと食べられました。

「大間の鮪づくし会席」界津軽特製りんごの淡雪チーズ

大間のマグロを一度食べてみるなら、このコースがまさに「づくし」でコスパも最高!でした。

激ウマグルメ2:好きな魚を好きなだけ!「のっけ丼」

「界 津軽」を出発した後、どうしてもまだウマい魚が食べたいと帰る途中に立ち寄ったのが、青森駅近くの青森魚菜センター内にあるのっけ丼。

一人2000円の食券を買い、食券と引き換えに好きな具をご飯にのっけて自分流の海鮮丼を作り、食べるスタイル。

【のっけ丼】好きな魚と食券を引き換えて、ご飯の上にのせてもらう。アレンジは自分次第

海に囲まれた青森県だけあって、魚介類の新鮮さとウマさはピカイチ!

私はさっそく、ウニ・いくら・マグロの脳天と贅沢なものばかり、最初にのせすぎたので、後半はいまが旬と言われすすめられたタラの白子や、子持ちヤリイカなどをのせて、ガッツリ美味しくいただきました。

のっけ丼の完成!

個人的にはマグロの脳天とタラの白子が絶品でした。

お米もご当地の米「津軽ロマン」がおいしく炊かれていて美味しかったです。季節ごとに旬な魚を載せた違う丼ぶりが楽しめそうで、リピしそうです。

今回お得な「のれそれ青森旅キャンペーン」を利用しての奥入瀬渓流と大鰐温泉2泊3日の青森旅でしたが、改めて感じたのは青森は春夏秋冬、自然から日本の四季が感じられる場所。

1.2月は雪が2メートル近くも積もるようですが、私が出会った現地の人は雪と暮らすのが当たりまえのようで大変さはあまり感じられませんでした。

それよりも自然が素晴らしく、食べ物も地産地消の食材を使ったおいしい食べ物がたくさんあるし、ここにこないと食べられないものもたくさんあることがわかりました。

冬は比較的静かで、どこもすいているようなので、ゆったりと観光地やグルメが楽しめるのが最高です。

また、星野リゾートで体験できるアクティビティも地域に根付いた文化などに触れることができて発見があり、より一層青森に愛着がわく貴重な体験でした。

寒そうと敬遠しがちですが、冬の青森は他県では味わえないこの地域ならではの魅力にあふれていました。

ぜひ一度、ゆっくり連泊でお出かけしてみてはいかがでしょうか?

界 津軽

<DATA>
「界 津軽」
所在地:〒038-0211 青森県南津軽郡大鰐町大鰐字上牡丹森36-1
電話:050-3134-8092(界予約センター)
客室数:40室・チェックイン:15:00/チェックアウト:12:00
料金 :1 泊 25,000 円~(2名 1室利用時 1名あたり、税込、夕朝食付)
アクセス:JR奥羽本線大鰐温泉駅より車で約5分 東北自動車道大鰐弘前ICより約15分

(mimot.(ミモット)/ 後藤 晴美)

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