JR津軽線協議、次回から首長会議へ移行

次回から首長による協議に移行することを決めた担当者間会議

 2022年8月の大雨被害の影響で運休が続くJR津軽線・蟹田-三厩間について、沿線の今別町、外ケ浜町、県、JR東日本は22日、外ケ浜町役場で担当者間会議を開き、同区間の存廃協議を次回から沿線市町村長の会議に移行することを決めた。初回は2月に開く予定で、両町とJR東のほか、青森市、蓬田村の首長、小谷知也副知事が参加する。

 昨年1月に始まった担当者間会議では、議論の方向性をバス・タクシーへの転換、鉄路復旧など四つの案に集約。8回目となるこの日はそれぞれの案の利点や課題を整理した。首長会議でも4案を軸に、交通体系の在り方を話し合う。

 外ケ浜町はJR側が提案したバス・タクシー転換に賛成する意向を示しており、同日の会議で登坂光春総務課長は「議論は尽くされた。首長を中心とする会議の早めの開催を望んでいる」と述べた。

 一方、今別町はJRの全額負担による鉄路復旧を基本姿勢としており、同日の会議で太田和泉総務企画課長は、乗客の乗り換え負担、バス・タクシーの運転手不足などの観点から「鉄道が最善と考えている」との見解を示した。

 両町の意見が異なるまま首長会議へ移行することになり、JR東盛岡支社企画総務部の松野文一・経営戦略ユニットマネージャーは報道陣の取材に「首長会議で着地点を見いだしていければ」と語った。

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