積極的傾聴スキル学ぶ タクシー大手、ベンチャー企業のサービス試験導入

「Lively」代表の成瀬さんの説明に熱心に聞きいるドライバーら=国際自動車横浜

 タクシードライバーのメンタルヘルス向上に加え、乗客の話に上手に耳を傾けられるサービスにつなげようと、タクシー大手の国際自動車(東京都)が、ベンチャー企業「Lively(ライブリー)」(神奈川県藤沢市)が展開するサービスを試験導入した。大企業とベンチャーのマッチングによりイノベーション(革新)を推進する県の「ビジネスアクセラレーターかながわ(BAK)」事業の一環。

 「kmアクティブリスニング(積極的傾聴)イノベーション」と題し、コミュニケーションの質を上げ、働きやすい職場環境を実現する試み。

 代表の岡えりさんと成瀬拓也さんが4年前に立ち上げたライブリーは、積極的傾聴という専門的な訓練を受けた聞き手が、ウェブ上でメンタルヘルスケアとして相談を受け付ける有料のサービスを展開している。

 一方、ドライバーは一人で過ごす時間が長く、孤立感や抑制によるストレスを抱えがち。国際自動車は業界初の試みとして同サービスを導入することで、ドライバーのメンタルヘルスを向上させるとともに、積極的傾聴のスキルを知って乗客へのサービス向上につながることを期待する。

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