インテルが10人ナポリ撃破で3連覇達成! 千両役者ラウタロが後半ATの決勝弾【スーペル・コッパ】

[写真:Getty Images]

スーペル・コッパ決勝、ナポリvsインテルが22日にサウジアラビアのキングサウード・ユニバーシティスタジアムで行われ、0-1で勝利したインテルが3大会連続8度目の優勝を果たした。

前年のセリエA王者とコッパ・イタリア王者による2チーム制から、セリエA2位チーム、コッパ・イタリア準優勝チームを加えた4チーム制に変更されたスーペル・コッパ。

セリエA王者ナポリは準決勝でコッパ・イタリア準優勝のフィオレンティーナと対戦し、3-0の快勝で順当にファイナル進出を決めた。2011-12シーズンにナポリで獲得したコッパ・イタリア以来、キャリア2つ目のタイトル獲得を目指すマッツァーリ監督は古巣相手の大一番で先発1人を変更。マリオ・ルイに代えてヴィオラ戦でドッピエッタの活躍を見せたゼルビンを起用した。

一方、コッパ王者インテルは準決勝でセリエA2位のラツィオに同じく3-0の完勝を収めて決勝へ駒を進めた。大会3連覇を狙うインザーギ監督は先発1人を変更。軽傷を抱えるバストーニに代えてデ・フライを起用した。

立ち上がりはフィオレンティーナ戦と異なる可変式の布陣によってインテルのプレスをうまく外したナポリが優勢に進めていくが、時間の経過とともに相手のやり方に順応し始めたインテルが押し返す。

15分過ぎにはディマルコ、チャルハノールの続けてのミドルシュートでゴールを脅かすと、以降はナポリ陣内でのプレータイムを増やしていく。そして、ボックス付近ではラウタロ・マルティネスが積極的にボールに絡んでアクセントを付ける。

前半終盤にかけてはやや試合が膠着状態に陥るが、インテルはテュラム、ナポリはクワラツヘリアがオープンスペースで存在感を示す。その流れでインテルはテュラムの左サイドでの打開からラウタロがゴールネットを揺らす場面を作ったが、ここは抜け出しのタイミングでのオフサイドによってゴールは認められず。基本的にはインテルペースもゴールレスでの折り返しとなった。

互いに選手交代なしで臨んだ後半も拮抗した展開が続く。51分にはボックス手前左でボールを受けたクワラツヘリアが狙いすました右足のコントロールシュートをファーポストへ放つが、ここはGKゾマーのファインセーブに遭う。

睨み合いの展開のなかでややカードが増え始めると、ナポリにアクシデントが発生。直前にカードをもらっていたシメオネがアチェルビへのファウルで2枚目のカードをもらって退場となった。

これにより数的優位を手にしたインテルは、共にカードをもらっていたデ・フライ、バレッラを下げてカルロス・アウグスト、フラッテージを同時投入。カードトラブルを避けつつより攻撃的な布陣でゴールをこじ開けにかかる。

一方、ナポリは今回のレギュレーションが延長戦なしで即PK戦となるため、このままのスコアでのクローズも意識した守備的な戦い方にシフト。負傷したマッツォッキに加えて前線を中心にメンバーを入れ替え、ラスパドーリを最前線に配した[5-3-1]で残り時間を戦う。

その後、サンチェス、アルナウトビッチとベテランアタッカーの投入で90分間での決着を目指したインテルは、土壇場で頼れるカピターノが魅せる。5分が加えられた後半アディショナルタイムの91分、波状攻撃から右サイド深くに侵攻したパヴァールが鋭いグラウンダーの折り返しを入れると、これをゴール前のラウタロが右足で巻き込む形の見事なフィニッシュでゴール左隅へ突き刺した。

そして、最後まで集中した守備でエースのゴールを守り切ったインテルがセリエA王者を撃破し、レギュレーション変更後初のスーペル・コッパを制覇。なお、ラツィオ時代にも2度優勝経験のあるインザーギ監督はマルチェッロ・リッピ、ファビオ・カペッロという2人の名将を抜いて歴代最多5度目の同大会制覇となった。

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