J1鹿島の柴崎、今季から「背番号10」 奪冠へ覚悟 「結果で示す」

今季に向けた意気込みについて取材に応じるJ1鹿島の柴崎=19日、クラブハウス

今季から2016年以来の背番号10を身に着け、主将にも就任するJ1鹿島のMF柴崎。自身が海外移籍した17年度から遠ざかっている国内タイトルの奪還に向け、「プレーで違いを見せることが(鹿島に)帰ってきた意味。結果で示したい」と並々ならぬ覚悟を持ってシーズンに臨む。

タイトルの味を知っているからこそ、そこに向けた思いは人一倍ある。「タイトルを取らないと(周囲から)駄目だと言われるのは鹿島くらいだと思う」とクラブの在り方を語り、エースナンバーを着用することに対し、「自分の中で覚悟を持って決めた」と実直に話す。

背番号に関しては、「いいのかな」と迷いもあったという。経験があるとはいえ、ベテランと呼ばれる年齢になってきたことを踏まえ、「できれば新時代の子たちに着けてほしかった」と本音を吐露する。ただ、「鹿島の10番はチームを勝利に導く選手という根幹がある」とし、「そこにベテランも若手も関係ない」と着用を決めた。

だからこそ、「(周囲から)変わったなと言われる若手が出てくることがシーズンのポイントになる」。若い選手に向け、「僕らみたいな選手からポジションを奪いにいかないとチームは活性化しない」と断言し、「素晴らしい選手が下からどんどん出てきてほしい」と切実に訴えた。

主将に就任するのは、プロ入りしてから初めてという。ただ、ポポビッチ監督からの要請に対して「断る理由がなかった」とし、「全員で良いチームをつくり上げたい」と控えめに語る。

常勝鹿島復活のために、「自分が先陣を切る」と頼もしいエース。今季こそ、シャーレ(Jリーグの優勝皿)を掲げる姿を見せてくれるはずだ。

今季から10番を背負い主将を務めるJ1鹿島の柴崎=クラブハウスグラウンド

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