いわての復興教育、どうつなぐ 県内2大学1年生「知らない」2割弱

 

 岩手大と岩手日報社は、同大教育学部と岩手保健医療大に通う1年生にアンケート調査を行い、岩手県出身者のうち大学入学まで「いわての復興教育」を知らなかったとの回答が2割弱に上った。東日本大震災のあった年に小学校に入学し、中高と学んだ世代。本県独自の復興教育が、震災の風化を防ぎ教訓をつなぐ人材の育成に十分つながっているのか、学びの在り方が課題となりそうだ。

 「いわての復興教育が県内の小中高校などで行われていることを知っていたか」(回答130人)との問いに対し、「知らなかった」は10.8%。「大学入学後に初めて知った」が5.4%、「その他」が1.5%。「知っていた」が82.3%だった。

 いわての復興教育は「いきる かかわる そなえる」の三つの教育的価値を掲げ、命や家族の尊さ、地域への愛着を深める本県独自のプログラム。県教委が取りまとめ、震災後の2011年度から全公立小中高校、特別支援学校で推進してきた。

© 株式会社岩手日報社