【都道府県ランキング】花粉飛散量が多いのはどこ?沖縄に花粉症はない!?

気象情報会社のウェザーニューズによると、2024年は暖冬の影響で全国的に花粉の飛散開始が早まる見込み。1月下旬に九州や東京を含む関東などでスギ花粉の飛散が始まり、2月上旬には西日本と東日本の太平洋側を中心に広範囲で飛散が始まるそうです。すでに微量な花粉が飛んでいるので、花粉を感じたという人もいるのでは? では、花粉の飛散量が多いのは、日本のどこなのでしょうか? 花粉飛散量の都道府県ランキング(2023年)を紹介します。

2024年の花粉は飛散早め、全国的に平年並〜平年を上回る予想

ウェザーニューズによると、2024年の花粉は、暖冬で飛散開始が早まり、1月下旬から九州や中国、東海、関東の一部でスギ花粉の飛散が始まる見込み。2月上旬には西日本と東日本の太平洋側を中心に広範囲で飛散が開始する予想で、2月中旬には北陸や東北南部、2月下旬から3月上旬には東北北部でも飛散が始まるとみています。

花粉飛散量は、平年と比べると、近畿から東北では平年をやや上回るエリアが多く、九州南部と中国・四国では平年並のエリアが多くなるとのこと。北海道では平年の約2倍と飛散量が多くなる予想です。全国平均では平年比で125%となるとみられます。なお、詳細な飛散開始時期は1月下旬以降の気象動向に大きく左右されるので、最新の情報はウェザーニューズの公式サイト等でご確認ください。

花粉飛散量の多い都道府県ランキングTOP10

環境省が発表している「令和5年春のスギ・ヒノキ花粉の実測総飛散数」(データ範囲:24都道府県<北海道、青森、山形、福島、栃木、東京、神奈川、富山、山梨、岐阜、静岡、三重、京都、大阪、兵庫、和歌山、鳥取、岡山、広島、香川、愛媛、福岡、熊本、宮崎>)をもとに、実測総飛散数の多い順に10都道府県のランキングを作成しました(単位は個/平方センチメートル)。

第1位 三重県 1万7,810

第2位 福島県 1万7,273

第3位 栃木県 1万7,108

第4位 静岡県 1万3,788

第5位 宮崎県 1万2,865

第6位 鳥取県 1万2,299

第7位 香川県 1万1,271

第8位 愛媛県 9,513

第9位 山梨県 9,170

第10位 富山県 9,074

※北海道ではスギ・ヒノキ花粉の総数のみを測定、青森県ではヒノキは観測していない

日本に花粉症の原因となるスギ・ヒノキが多いワケ

日本で最も多い花粉症は、地域差はありますが、春先に見られるスギ花粉症で、花粉症の約70%はスギ花粉症だと推察されています。ある最近の調査によるとスギ花粉症の有病率は全国で20%を超えると報告されているそうです。

スギ花粉症が多いのは、日本の国土に占めるスギ林の面積が大きく、全国の森林の18%、国土の12%を占めているためでもあります。関東や東海地方ではスギが中心になりますが、関西ではスギと並んでヒノキも植林面積が広いため、ヒノキも要注意です。

日本では、戦時中や戦後の過度な伐採により荒廃した山地の復旧、高度経済成長期における木材需要の増大など、各時代の社会・経済的要請に応えるため、木材として好まれ、成長が早く、日本の自然環境に広く適応できるスギ・ヒノキの造林を推進してきました。

現在、日本の国土面積(3,779万ha)の約7割を森林面積(2,505万ha)が占めており、そのうち、人工林面積は1,020万haで、森林面積全体の約4割です。日本の人工林面積のうち、スギ・ヒノキ林が約7割を占めています。

沖縄には花粉症がない!?

沖縄には花粉症がないといわれています。それは、沖縄のスギ・ヒノキの数が少ないからだとか。沖縄県の森林面積に対してのスギ・ヒノキの占める割合は、たったの約0.3%。その理由は、戦後、本土で進められたスギ・ヒノキの植林は、アメリカに統治されていた沖縄県は対象外で、スギが植林されることがなかったからだそうです。

とにかく花粉を避ける!花粉症の予防や対策は早めに

花粉症の症状を緩和させたり、発症を遅らせたりするためには、とにかく花粉を避けることが予防の基本! 花粉の飛散予測情報を有効に使うことが重要です。

ウェザーニュースでは、全国各地の詳細な花粉情報を提供するアプリとウェブサイト「花粉Ch.」をオープンしました。1時間ごとの花粉飛散予報やリアルタイムの飛散状況が確認できます。

花粉飛散予報は、日本花粉学会 花粉情報等標準化委員会により改定された新表示ランク(※3)に対応し、「少ない/やや多い/多い/非常に多い/極めて多い」の5ランクで提供。

また、自分の花粉症のタイプが診断できる「花粉症チェックシート」や、毎朝の花粉予報や臨時の大量飛散情報をプッシュ通知する「花粉対策アラーム」など、さまざまな機能で、花粉症の方がつらい季節を少しでも楽に過ごせるよう、対策をサポートしてくれるそうです。

花粉症の人は、早めに適切な対策を取って、この季節を乗り切りましょう。沖縄に「避粉の旅」に出るのも、ひとつの方法かもしれません。

[参考]

令和5年春のスギ・ヒノキ花粉の実測総飛散数|環境省

花粉症環境保健 マニュアル 2022|環境省

はじめに ~花粉症の疫学と治療そしてセルフケア~|厚生労働省

【第三回花粉飛散傾向】1月下旬にスギ花粉の飛散開始、飛散量は平年並〜平年を上回る予想 | Weathernews Inc

環境省 報道発表「令和5年度スギ雄花花芽調査の結果等について」

花粉症 - アレルギーポータル

沖縄には花粉症がないってホント?2024避粉旅行のすすめ | 沖縄観光情報WEBサイト おきなわ物語

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