東北・上越・北陸で運転見合わせ 新幹線停電、乗客を線路から誘導

さいたま市中央区で停車した新幹線から降り、線路脇を歩く人たち=23日午後1時12分(共同通信社ヘリから)

 23日午前10時ごろ、東北新幹線の上野―小山間と上越・北陸新幹線の上野―熊谷間で停電が発生した。大宮―上野間の上り線で架線が垂れ下がっているのが確認され、運転に支障があると判明。東北の東京―仙台間、上越の東京―新潟間、北陸の東京―長野間のいずれも上下線で運転を見合わせた。JR東日本が詳しい原因を調べている。

 JR東によると、架線が垂れ下がっていたのは、さいたま市中央区下落合4丁目付近で、埼京線北与野駅の近く。係員が現地で状況を確認した。再開の見通しは立っておらず、ホームページでは相当な時間がかかる見込みとしている。

 東北新幹線仙台―新青森間と上越新幹線越後湯沢―新潟間、北陸新幹線長野―金沢間では正午ごろから順次折り返し運転を実施。さいたま市で停車した車両の乗客を線路に降ろし、線路脇の非常階段から地上に誘導した。

 JR仙台駅では、仕事で仙台に来て、東京経由で新潟へ向かう予定だという東京都の会社員関根龍児さん(33)は「仕方ない。午後も運休が続くなら、きょうは仙台に泊まるしかない」と嘆いた。

さいたま市で停車した新幹線。地上には作業員が集まっていた=23日午前11時54分(共同通信社ヘリから)
北陸新幹線の運転見合わせを知らせる表示=23日午前11時38分、JR金沢駅
さいたま市中央区で垂れ下がった新幹線の架線=23日(JR東日本提供)

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