【MLB】世界最速左腕チャップマンがパイレーツと1年契約に合意 アメリカ代表剛腕守護神と強力ブルペン形成

写真:パイレーツと1年契約に合意したチャップマン

FA市場の注目リリーフ投手アロルディス・チャップマンが1年1050万ドルでパイレーツと契約合意した。1月22日(日本時間23日)、複数の米メディアが報じた。

チャップマンは14シーズンのキャリアで通算321セーブと現役屈指の実績を誇るクローザー。105.1マイル(約169キロ)を記録したことのある世界最速の投手としても知られている。来月36歳になる大ベテランだが、昨年は最速103.8マイル(約167キロ)を記録するなど、未だにMLB最速クラスの球速を誇る。

22年にヤンキースでキャリアワーストのシーズンを終えたチャップマンは、昨季1年契約でロイヤルズへと入団。防御率2.45と好投していたが、ロイヤルズは再建期ということもあってシーズン途中にレンジャーズへとトレードされた。移籍後は防御率3.72とパフォーマンスを落としたが、ブルペンの要としてクローザーやセットアッパーなど様々な役割を任された。ポストシーズンでは9試合に登板し、球団史上初のワールドシリーズ制覇に貢献。レギュラーシーズン全体では61試合に登板し防御率3.09、奪三振数は2015年以来8年ぶりに100を超えるなどまだまだ健在であることをアピールした。

チャップマンを獲得したパイレーツは、昨季前半戦は首位に立つ時期もあり奮闘したが、最終的には76勝86敗の地区4位に沈んだ。リーグ屈指の守護神であり、昨年のWBCではアメリカ代表としてプレーした剛腕投手デビッド・ベッドナーがいるため、チャップマンはセットアッパーとしての起用が見込まれる。左右の剛腕投手が揃う勝利の方程式は強力なものになりそうだ。

また、資金力のあまりないパイレーツにとっては思い切った投資となった。チャップマンの年俸1050万ドルは、先日ブレーブスからトレードで獲得したマルコ・ゴンザレスの1225万ドルに次ぐチーム2位の高年俸。ゴンザレスの年俸は大半がブレーブス負担になっていることを考えると、チャップマンは実質的なチーム最高年俸となる。

パイレーツが今季中盤に下位に沈んでいた場合、チャップマンは昨季同様にトレードで他球団に移籍する可能性もありそうだ。

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