県内コロナ感染増、盛岡市立病院でクラスター 医療現場は警戒

盛岡市立病院入り口にある「面会禁止」の張り紙。コロナウイルスの感染が広がり、警戒を強めている=22日、盛岡市本宮

 新型コロナウイルス感染者が県内で再び増えている。県によると、直近1週間(8~14日)の1定点医療機関当たりの患者数は10.34人と、およそ3カ月半ぶりに10人を超えた。増加は4週連続。盛岡市立病院ではクラスター(感染者集団)が発生し、診療や救急の受け入れに影響が出ている。医療現場は警戒感を強め、感染対策徹底への理解を求めている。

 22日午後、盛岡市本宮の市立病院の入り口には、面会禁止の張り紙があった。昨秋のインフルエンザ流行を機に掲示したが、当面はこの対応が続きそうだ。

 市立病院では12日以降、三つのうち一つの一般病棟でコロナ患者が拡大。入院患者と職員合わせて延べ約30人の感染が確認された。収束に向け、PCR検査を行って囲い込みを急ぐが、救急の受け入れを減らしたり、入院患者の通常の検査や治療予定を先延ばしにしたりするなどの対応を余儀なくされている。

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