「パラサイト」家政婦の女優 実は出演依頼を断っていた「ポン・ジュノ監督には今も罪悪感」

「殺人の追憶」(2003年)、「グエムル-漢江の怪物ー」(2006年)などで知られる鬼才、ポン・ジュノ監督が手がけた映画「パラサイト 半地下の家族」(2019年)に、家政婦ムングァン役で出演した女優のイ・ジョンウンが21日、YouTubeチャンネル「妖精ジェヒョン」にゲスト出演し「パラサイト」オファーに関するビハインドを明かした。

同作は「第72回 カンヌ国際映画祭」で最高賞である「パルム・ドール賞」を韓国映画史上初受賞を果たしたほか、「第92回 アカデミー賞」では最多4部門を受賞し、世界から大きな関心を集めた。

こうして俳優人生最盛期を迎えることとなったイ・ジョンウンは、番組で「ポン・ジュノ監督と初めてご一緒したのは、映画『オクジャ/okja』(2017年)だった。ポン監督が2009年に発表した映画、『母なる証明』のオーディションを受けた時に私を知ったようで、オファーをいただいた」と回想する。そして「密かに話をされるので何事かと思ったら、『豚』役を提案された。その時、豚をどう演じればいいんだろうと思った」と言い、笑いを誘った。

そんな「オクジャ/okja」から2年後、2人は「パラサイト」で再会することになったのだが、イ・ジョンウンは「実は出演を一度断っていた」ことを告白。「(パラサイトの)オファーをいただいた当時、ドラマ『知ってるワイフ』の撮影中で、別の作品に並行して出演する時間がないくらい忙しかった。だから『ほかの俳優を探してほしい』と返答をした」と言い「でも監督が『私がスケジュールを合わせる』とおっしゃられて、その結果『パラサイト』の出演がかなった」と言及。「今考えれば(断っていたら)大変なことになっていたし、今でもポン監督には申し訳ないと思っている」と胸の内を明かすのだった。

イ・ジョンウンは「パラサイト 半地下の家族」出演により、「第28回 釜日映画賞」をはじめ「第40回 青龍映画賞」「第56回 大鐘(テジョン)賞」など、あまたの国内外映画授賞式で最優秀助演女優賞を受賞し、圧倒的存在感を見せつけた。

(よろず~ニュース・椎 美雪)

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