信じられない17歳…夏にレアル加入のFWエンドリッキが空港で見せた行動が話題、苦しむ靴磨きの男性に快く寄付

空港で快く寄付に応じたエンドリッキ[写真:Getty Images]

17歳の神童は1人の人間としてもとんでもない人物だったことがわかった。『ESPN』が伝えた。
【写真&動画】エンドリッキが援助した靴磨きの男性…2ショットと振り込みの証拠も

ブラジル代表FWエンドリッキは、パウメイラスで育ち、若くしてその才能が開花。15歳でパウメイラスとプロ契約を締結。その才能を遺憾なく発揮している。

すでに2024年夏にレアル・マドリー加入が決定しており、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル1部)では38試合14ゴールを記録。リーグ連覇にも貢献すると、2023年11月にブラジル代表デビューも果たしており、“神童”として大きな注目を集めている。

そのエンドリッキだが、思わぬエピソードが舞い込んだ。『ESPN』によると、エンドリッキはパリ五輪南米予選に向けてサントス・ドゥモン空港を訪れると、1人の靴磨きの男から声をかけられる。

その人物はミシェルさん。エンドリッキを見つけて声をかけ、2ショット撮影をお願い。快く応じてくれたという。

ただ、それだけで話は終わらなかった。ミシェルさんは『ESPN』の取材に応じ、エンドリッキの素晴らしさを明かした。

「空港で私は靴磨きの箱を持っていました。写真を撮ろうと呼び止めた子供を見かけ、私も彼のファンのため写真を撮ってもらいに行き、写真を撮りました」

「私は体調が良くなく、家も経済的に問題があり、家賃も払えないと助けを求めました」

男性に助けを求められたエンドリッキ。すると、1000ブラジル・レアル(約3万円)の「PIX(ピックス)」で、男性に送金したという。

「PIX」はブラジルの国民の6割以上が利用しているという送金システム。振り込みや支払いが即時に行われ、24時間365日使用可能。支払いはもちろん、相手のIDが分かれば送金もすぐに行えるというサービスだ。

ミシェルさんは感激したとコメント。それは寄付の金額ではなく、エンドリッキの行動に対してだという。

「空港のWi-Fiで確認し、開いてみたら信じられなかった。野心も支払えて、家に必要なものも買えて、節約だって可能だ。本当に幸せだった」

「彼に感謝するつもりだったが、彼はもういなかった。金額のせいではなく、彼の謙虚さに感激した」

靴磨きは1日で多くて120ブラジル・レアル(約350円)程度の収入とのこと。約10日分の支援を受けることとなった。ミシェルさんは読み書きができないものの、空港で20年以上靴磨きをしており、3人の子供がいるという。

「彼は私を助けることに躊躇しなかった。ワールドカップのトロフィーを持ってきてくれることを願っている。そして、私はいつも彼と彼の家族のために祈りたいと思う」

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