自社の分析や候補者の育成にも! Webベースで使えるHRTech時代の適性検査8選

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新卒・中途採用において会社・業務への適性を測るために行う適性検査。2018年にはクラウド市場規模だけで250.8億円に達するなど右肩上がりのHRTechの成長とともに改めて注目を集める分野です。新たなツールの導入を考えているという方も多いでしょう。自社に合った適性検査を導入し活用することができれば、採用選考だけでなく自社分析や候補者の配属・育成まで幅広く役立ちます。

この記事ではHRTechと相性の良いWebベースで使える適性検査を8種類に絞って紹介します。それぞれの特徴などわかりやすくまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

【1】新卒採用の定番「SPI」

最もポピュラーな適性検査の一つで、2019年7月現在は3バージョン目のSPI3がリリースされています。性格検査と基礎能力検査に分かれていて、結果は即日確認することができます。

年間202万人もの受験者から得た圧倒的なデータ量が大きな特徴。SPIの結果と入社後の活躍状況に関連があることを示すデータが定期的にとられているそうです。

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【2】採用管理システムと連携可能な「Compass」

早期退職やメンタルヘルス不調の抑止に力が入れられている適性検査。性格、地頭、ストレス耐性などのチェック項目が用意されています。

ポイントはクラウド型採用管理システムSONARと連携可能だということ。受験者情報をワンストップで登録でき、受験結果を生かして採用手法をカスタマイズするといった使い方も可能です。ビジネスや職種に合わせてオリジナルの「人物モデル」を作成し受験結果に反映させられるのも現代の適性検査ならではといえるでしょう。

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【3】ゲーム形式で認知能力を測れる次世代採用プラットフォーム「HireVue」

700社以上が利用する次世代面接プラットフォームHireVueに新たに加わったのがゲーム形式で応募者の認知能力を測れる適性検査です。

入社後の活躍との関連度が高い認知能力を取っつきやすいゲーム形式のテストで測れるのがポイント。ほかにコードビュー機能を用いてプログラミング能力を検査したり、録画面接で対人能力や個人特性を確かめたりすることも可能です。

詳しくはコチラの記事をご覧ください。

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【4】マッチング重視の設計がユニークな「mitsucari」

マッチング重視の採用状況に合致した適性検査です。「社員の誰と似ているのか」「将来ミスマッチを引き起こすリスクとなる項目」など自社と候補者のマッチングに直接関わる項目が見られます。

選考の前段階で重要な採用要件定義・母集団形成の段階や、選考後の内定者フォロー・配属の段階でも生かせるように設計されており活用の幅は非常に広いといえます。

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【5】タブレット・スマートフォンでも受験可能な「3Eテスト」

タブレット・スマートフォンによる受験にも対応している適性検査です。知能と性格・価値観の検査が用意されており、性格・価値観検査の開発にはベストセラー『頭の体操』シリーズ著者の多湖輝氏が関わっています。

販売開始から30年以上の歴史を持つ適性検査ながら数十万人の利用者データをもとに刷新を加えつつ、新たなプラットフォームにも対応する柔軟性には魅力が感じられます。

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【6】マッチング率がパーセンテージで表される「ReTAS」

企業と求職者のマッチング率をパーセンテージで可視化してくれる適性検査です。マッチングのフィット率で人材は「A+」「A-」「B」「C」とグルーピングされ、上位の人材の内定率を高める施策を考えやすくなります。

部署や人とのマッチ率もわかるため、入社後の配属やメンターを考える際にも十分に役立てることができるでしょう。

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【7】無意識のバイアスをAIが取り除いてくれる「GROW360」

AIが検査結果を分析し、正確な候補者の評価をサポートしてくれる適性検査です。GROW360のAIはスキル、行動特性、気質という3つの視点から候補者を分析し、成長性や採用リスクを導き出します。

受験者や評価者の無意識のバイアスをチェックする機能も備わっているため、偏りのない評価が導き出せるのもAIならでは。スマホやタブレットで検査を実施することも可能です。

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【8】組織作りに主眼をおいた「INOBER」

候補者のスキルや性格だけでなく、カルチャーマッチ、既存社員との相性なども図ってくれる適性検査です。既存社員の受験結果も活用することが前提となっているため、検査結果を入社後の配属やマネジメントにも活用することができます。

有効なマネジメント方法やチームに必要な人材の提案がなされるなど、適性検査の枠を超えてチームビルディング全体に寄与してくれるツールです。

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【おまけ】自己診断に使える「ストレングスファインダー」

適性検査のような形で、自己の強みや才能を調べられる手段はないだろうか、と悩んでいる方におすすめなのが“ストレングスファインダー”です。米ギャラップ社が開発した「人の強みの元=才能」を見出すためのテストで、177個の質問に答えることで、34種類に分類された人の才能のうちどれが自分の資質に合致しているのかを判定することができます。

書籍、Webサイト、専用アプリと3種類の判定法があり、受講時間は20~30分程度です。自身の特性について客観的なデータが欲しいときは試してみると良いでしょう。

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終わりに

8種類の適性検査とストレングスファインダーについてご紹介しました。AIやクラウド環境の発展により、適性検査はより深く正確にデータを取得し、幅広い用途に活用できるように進化しています。

従来の採用選考の足切りといった用途だけでなく、採用の前提となる自社の分析や採用後の内定者フォロー・配属まで見据えて適性検査を生かすことはできないか考えてみてください。

参考URL

「HRTechクラウド市場の実態と展望2018年度版」を刊行、2023年度のHRTechクラウド市場規模は1000億円以上に―ミック経済研究所┃IT人材ラボ

宮田文机

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