田辺高の出場に期待! 春のセンバツ21世紀枠、和歌山

練習に励む田辺高校野球部(和歌山県田辺市学園の田辺高校グラウンドで)

 第96回選抜高校野球大会(日本高校野球連盟、毎日新聞社主催)の出場32校が26日に発表される。21世紀枠(2校)は和歌山県田辺市の田辺が近畿地区の推薦校に選ばれており、本戦出場に期待が高まっている。選抜大会は3月18日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。

 昨秋の近畿県予選で田辺は、エースの寺西邦右投手(2年)、4番打者の山本陣世選手(2年)、山本結翔主将(2年)を中心に市和歌山、智弁和歌山などを破って準優勝した。近畿大会では1回戦で京都国際に2―3で敗れたが、延長10回タイブレークに持ち込む接戦だった。

 部員は2年生9人、1年生9人、マネジャー4人。田辺高校は紀南の進学校で、野球部員も学業と部活動の両立に努めている。放課後の練習時間が限られる中、グループに分かれて各自が必要なメニューを効率よくこなす。学習塾に通う部員も多い。

 オフシーズンには、田辺市稲成町の高山寺で、160段余りの階段を駆け上がるトレーニングを続けている。練習後には境内の掃き掃除やごみ拾いをして、年末の大掃除にも参加する。

 地域の野球人口の減少に歯止めをかけようと、同市学園の田辺高グラウンドで毎年、地元の小学生と交流会を開いている。昨年末にも開き、40人ほどの児童が参加した。田辺高OBの田中格監督(51)は「田辺じゃなくてもいいので、高校まで野球を続けてな」と、毎回子どもらに声をかけているという。

 田辺の「センバツ」出場は1947年、48年の2回。夏の甲子園出場は95年の1回。

 山本主将は「自分たちの目標は甲子園で勝つことで、21世紀枠で選ばれたら光栄」と話している。

 県内からは近畿大会でベスト4に入った耐久が一般枠で選ばれる可能性が大きい。

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