「青春18きっぷ」春季の発売・利用期間発表!北陸新幹線の金沢~敦賀間開業でルール変更あり

福井県の越美北線を走る列車(写真:Jun Kaida / PIXTA)

JRグループは23日、2024年春季用の「青春18きっぷ」「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」発売・利用期間について発表しました。例年では2月上旬に3シーズン分の発売・利用期間が発表されますが、今年は例年より早く、春季用のみの発表となりました。夏・冬については続報が入り次第お知らせします。

青春18きっぷ【春季】

◆発売期間:2024年2月20日(火)~2024年3月31日(日)
◆利用期間:2024年3月1日(金)~2024年4月10日(水)
◆価格:12,050円(おとな・こども同額)
全国のJRの主な駅、JRの旅行センターおよび主な旅行会社で発売。

青春18きっぷ北海道新幹線オプション券【春季】

◆発売期間:2024年2月20日(火)~2024年4月10日(水)
◆利用期間:2024年3月1日(金)~2024年4月10日(水)
◆価格:2,490円(おとな・こども同額)
※利用期間は「青春18きっぷ」と同期間
全国のJRの主な駅、JRの旅行センターおよび主な旅行会社で発売。

青春18きっぷの基礎知識

「青春18きっぷ」は全国のJR線の快速・普通列車の普通車自由席、JR西日本宮島フェリー(※)、BRT(バス高速輸送システム)が乗り降り自由となるきっぷです。JR線以外でも特例で利用できる場合もありますが、基本的にはJR線のみが対象です。

※JR西日本宮島フェリーについては、別途現地にて宮島訪問税(100円)の支払いが必要

新幹線を含む特急列車や急行列車の利用には、一部特例区間を除き、「青春18きっぷ」とは別に普通乗車券、特急券、急行券、グリーン券等が必要です。「青春18きっぷ」を乗車券がわりに使うことはできません。

快速・普通列車のグリーン車「指定席」も別途普通乗車券とグリーン券が必要になりますが、快速・普通列車のグリーン車「自由席」は別途グリーン券を購入すれば「青春18きっぷ」と組み合わせて利用することができます。

快速・普通列車の普通車指定席および乗車整理券やホームライナー料金が必要な列車については、別途料金を支払うことで「青春18きっぷ」を利用することができます。

「青春18きっぷ」利用時は、1枚のきっぷを1人で5回まで利用できるほか、5人グループでまとめて日帰り旅行する際に利用するといった使い方も可能です(グループ利用の場合は同一行程に限る)。

乗車日が翌日にまたがる列車に乗る場合は、「乗車した列車が0時を過ぎて最初に停車する駅まで有効」です。ただし、東京・大阪の電車特定区間内は終電車まで利用できます。

一部の三セク鉄道は、JR線へ通過利用する場合に限り「青春18きっぷ」を利用することができます。()内は途中下車可能駅です。

◆青い森鉄道線 青森~八戸間(青森・野辺地・八戸)
◆あいの風とやま鉄道線 高岡~富山間(高岡・富山)
◆IRいしかわ鉄道線 金沢~津幡間(金沢・津幡)

一部区間では特急・急行列車の普通車自由席などが利用できます。

◆奥羽本線 青森~新青森間(普通車自由席)
◆石勝線 新得~新夕張間(普通車自由席)
※2024年3月16日から「普通車指定席の空席」
◆室蘭線 東室蘭~室蘭間(普通車指定席の空席)
※2024年3月16日乗車分から適用

同一列車で上記区間外にまたがって利用する場合は、当該特急・急行列車の全乗車区間の乗車券・特急券(または急行券)が必要です。

◆佐世保線 早岐~佐世保間(普通車自由席)
◆宮崎空港線 宮崎空港~宮崎間(普通車自由席)

同一列車で上記区間外にまたがって利用する場合は、上記区間外の利用区間の乗車券・特急券が必要です。

新たに室蘭線の東室蘭~室蘭間が追加されたのは、「特急すずらん」が2024年春から札幌~室蘭間の全区間を特急列車で運転するようになるためです。また、特急列車しか運行していない石勝線の新得~新夕張間も2024年春から全車指定席化されるため、利用できる設備の条件が「普通車自由席」から「普通車指定席の空席」に変更となっています。

北陸新幹線金沢~敦賀間開業で「特例」変わる

2024年3月16日に北陸新幹線「金沢~敦賀間」が延伸開業し、北陸本線の同区間が第三セクターへ移管されます。これに伴い、金沢~敦賀間(IRいしかわ鉄道・ハピラインふくい)は利用できなくなります。

ただしJR氷見線・城端線・七尾線・越美北線を利用する場合、あいの風とやま鉄道線、IRいしかわ鉄道線、ハピラインふくい線の下記区間はJR線へ通過利用する場合に限り利用できるようになります。

◆あいの風とやま鉄道線 富山~俱利伽羅間(富山・高岡駅)
◆IRいしかわ鉄道線 倶利伽羅~津幡間(津幡駅)
◆ハピラインふくい線 越前花堂~敦賀間(越前花堂・敦賀駅)
※()内は途中下車可能駅。これ以外の駅で下車した場合、別に全乗車区間の運賃が必要になります。

たとえば敦賀駅から越前花堂駅を経由してJR越美北線の九頭竜湖駅まで旅する場合、途中下車をしない場合はハピラインふくい線の敦賀~越前花堂間は運賃不要でOK。仮にハピラインふくい線の武生駅で途中下車した場合、敦賀~武生間、武生~越前花堂間の運賃が必要になるといった具合です。

JR越美北線の列車は越前花堂の一つ先、福井まで乗り入れていますが、JR越美北線から越前花堂経由で敦賀方面へ抜けていく際にうっかり福井まで行ってしまうと特例が適用されなくなります。

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