し尿処理4施設、長期停止も 能登、広域態勢の構築急務

石川県七尾市の下水処理場にし尿を運び込むバキュームカー=1月(環境省提供)

 能登半島地震で被災したし尿処理施設のうち、同半島にある石川県内の4カ所で復旧の見通しが立たず、稼働停止が長期化する恐れのあることが23日、環境省への取材で分かった。県内の避難所などには約950基の仮設トイレが設置され、し尿はバキュームカーで回収し処理施設へ送られる。施設の長期停止は想定しておらず、周辺自治体を含めた広域処理態勢の構築が急務だ。

 石川県のし尿処理施設は、地震の影響で7カ所が稼働を停止。約3週間で復旧したのは3施設にとどまる。環境省や自治体は、他地域への搬出や稼働停止した施設での一時貯蔵でしのぐ。

 当面は水道がなくても使える仮設トイレなどに頼らざるを得ない。

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