知的障害者の1人暮らし、黒岩知事にはどう映った 必要なのは公的支援だけ?

支援を得ながら1人暮らしをする下尾ひかりさん(左)と母の直子さん。この部屋で黒岩知事と語り合った=23日、横浜市都筑区

 知的障害のある人の1人暮らしが支援者不足などから広がらない中、ヘルパーが家事を支援する「居宅介護」を利用しながら横浜市都筑区で1人暮らしをする下尾ひかりさん(30)の暮らしぶりを、黒岩祐治知事が23日、視察した。

 ひかりさんは知的や身体に障害があり、必要な支援の度合いを示す「障害支援区分」は6段階のうち重度の5。1人暮らしをする友人にあこがれて4年ほど前から新たな生活を始め、ヘルパーと一緒にパスタなどを調理することもある。

 日中は区内の生活介護事業所「カプカプ川和」に通っている。この日、喫茶スペースで接客業務に当たったひかりさんはコーヒーを来店客に運び、「ごゆっくり、お過ごしください」ともてなした。1人暮らしは、さまざまな人と出会う機会が増えて「楽しい」という。

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