岩手県のサンマ漁、厳しい状況続く 過去3番目に低い水準

 

 全国さんま棒受網漁業協同組合(全さんま、東京)は、2023年のサンマの水揚げ状況をまとめた。岩手県内の水揚げ量は前年比26%増の4303トンと2年連続で上向いたが、過去3番目に低い水準。10キロ当たりの単価は同28%減の4702円で、小型化が進み価格下落に影響した。サンマ漁は厳しい状況が続く。

 県内港別の水揚げ量は大船渡が同27%増の3877トン、釜石は同67%増の339トン、宮古は同46%減の88トン。大船渡は北海道・花咲の1万2944トンに次いで港別で全国2位、本州でトップだった。

 23年は10月に入ると魚群が三陸沖に現れ、県内港の水揚げが増えた。漁場が近く、小型船も出漁できたため水揚げ隻数は延べ296隻と前年の2倍に増加。ただ、県全体の水揚げ量は不漁が顕著になる前の18年の18%程度にとどまった。

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