ジョコビッチ、世界12位フリッツを下しグランドスラム48度目のベスト4進出 [全豪オープン]

ジョコビッチ、尻上がりにプレーの質を高めて3時間45分の熱戦制す

1月23日、「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン)男子シングルス準々決勝が行われ、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク1位)が第12シードのテイラー・フリッツ(アメリカ/同12位)を7-6(3)、4-6、6-2、6-3で下し、グランドスラム48度目の4強入りを果たした。

同大会11度目の制覇、そしてマーガレット・コート氏を抜いて史上最多25度目のグランドスラム優勝を狙う36歳のジョコビッチ。今大会はタフな戦いを強いられながらも勝ち上がると、3回戦で第30シードのトーマス・マルティン・エチェベリ(アルゼンチン/同32位)、4回戦で第20シードのアドリアン・マナリノ(フランス/同19位)とシード勢に快勝し8強入りを果たしている。

過去8勝0敗と負けなしのフリッツと対戦となったこの日の試合では、第1セットで8度のブレークポイントを生かせなかったものの、タイブレーク序盤でリードを広げて7-6(3)で先取する。しかし、第2セットでもフリッツのテンポの速いラリーに苦戦。第1ゲームで許したブレークを挽回できないまま試合が進むと、このセットも度々訪れたチャンスをものにできずに4-6で落としてしまった。

最初の2セットだけで2時間半近くかかるタフな試合展開に、第3セットに入るとフリッツのサーブの精度がダウン。ラリー戦で優位に立ったジョコビッチが、第2ゲームで16度目のブレークポイントにして最初のブレークに成功すると、一気に流れを掴んだ。6-2で第3セットを奪い、第4セットは6-3。3時間45分の熱戦の末に、ジョコビッチが史上最多48度目のグランドスラム4強入りを果たすとともに、同大会での連勝を33に伸ばした。

試合後には「彼がとてもアグレッシブだったからコート上では居心地が悪かったよ。サーブも素晴らしかったし、ラインの近くで早くボールを打って僕を走らせ、後手に回していた」とフリッツのプレーを称えたジョコビッチ。それでも「スイングが良くなって、サーブのフィーリングも良くなった。第3セット以降のプレーには満足している」とした。

準決勝では、第4シードのヤニック・シナー(イタリア/同4位)と対戦。シナーは準々決勝で第5シードのアンドレイ・ルブレフ(同5位)を6-4、7-6(5)、6-3で破り、昨年のウィンブルドン以来となる2度目のグランドスラム準決勝に進んだ。

直接対決では、ジョコビッチ4勝2敗で勝ち越しているものの、シナーの2勝は昨年11月のATPファイナルズと男子国別対抗戦デビスカップでのもの。昨季、ジョコビッチから2度も勝利を挙げた唯一の選手である。

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