「トランプ氏は国の恥だ」 予備選投票所で有権者口論

米ニューハンプシャー州マンチェスターの投票所前で、トランプ前大統領を巡り口論となるローズマリー・リッジさん(左)とリック・ブレーズさん=23日(共同)

 【マンチェスター共同】「トランプ氏こそがこの国を立て直す」「彼は国の恥だ」―。米大統領選の共和党候補指名争い第2戦ニューハンプシャー州予備選の投票所前で23日、トランプ前大統領支持者と反トランプ氏の有権者が口論となる一幕があった。互いの議論はかみ合わず、米社会の分断の深さを印象付けた。

 同州マンチェスターの投票所前で投資顧問リック・ブレーズさん(62)はトランプ氏を支持する看板を掲げていた。

 無党派のローズマリー・リッジさん(65)は看板を見ると足を止めた。「あの男は本当にひどい。あなたがそんなことをしていると悲しくなる」。ブレーズさんは「バイデン政権で国の債務が膨らんだ」と批判し、トランプ氏が返り咲けばインフレも収まり全てうまくいくと力説した。

 リッジさんも米国の現状に不満があるとしつつ、トランプ氏が対立する人物をことごとく罵倒するのは正しくないと語気を強めた。その後もトランプ氏を「最高の指導者」と称賛するブレーズさんと、「不道徳」と非難するリッジさんの主張は平行線をたどった。

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