満員電車で…3歳の息子がまったく見えない! 「これ以上押さないで!」近くにいた親子の言動に「とても助かりました」

身動きが取れないほどの満員電車に乗ると、一気に疲れてしまいますよね。さらにそこに小さい子どもが一緒だった場合、より一層気を張ることになりますよね。

今回紹介するのは「満員電車で起きたほっこりする話」です。

イラスト:23ca

満員電車に乗ってしまった…

ミホ(仮名)さんが3歳の息子のショウ(仮名)くんと満員電車に乗り合わせてしまったときのエピソードです。ミホさんから見るとショウくんは足元くらいの背丈だったため、満員電車の中では姿がまったく見えない状態でした。

「満員電車に乗り合わせてしまったことが悪かった、子どもがいるからといって特別なことでもない」という気持ちもあり、何も言うことができずにいたというミホさん。すると、たまたますぐそばに高校生くらいの女の子とそのお母さんが乗り合わせ、ショウくんを囲むように立ってくれたのです。

それだけではなく、押してくる他の乗客の方々に対して「ここに小さなお子さんがいます。潰されてしまうので、これ以上押さないでください」と大きな声で呼びかけてくれました。

息子を囲うように守ってくれた親子(イラスト:23ca)

そして、降りる駅まで、ショウくんがぐずらないようにお話もたくさんしてくれました。

感謝の気持ちを伝えたところ「良いんですよ。気をつけて帰ってくださいね」と笑顔で言ってくれ、こんな素敵な親子になりたいなと思ったミホさん。

この出来事をきっかけに、ミホさんは困っている人がいたら勇気を出して声をかけるようにしているそうです。

相手に言葉で伝えること

このことについて、ミホさんに詳しく話を聞きました。

ー親子に助けてもらったときどのように思いましたか?また、なんと伝えましたか?
知らない人に声をかけることは本当に勇気がいることなので、とても素晴らしい方だなと思いました。その勇気をありがたく受け取り、相手の目を見て「本当にありがとうございました。とても助かりました」と伝えました。その方とお別れするときには、再度感謝の気持ちを「ありがとうございました」という簡潔な形で伝えました。

ーこの体験を通して、何か意識していることや気持ちの変化などはありましたか?
助けてくれた方に見習い、私自身も他の方に同じように声をかけるようにしています。勇気を出して助けた方も、助けていただいた方も、周りの方もお互いに気持ちよく思える形で、言葉を選んで伝えるようにしています。

ー育児をする上で、大変なことはどのようなことでしょうか?
育児は、自分の思っている通りにはいかないということです。また、子どもが優先になってしまうので、自分のことはすべて後回しになってしまうことです。例えば、子どもは走ってはいけないところで走ってしまったり、静かにしてほしいところで大きな声を出してしまったりします。
小さい子の場合は、ほんの少しの環境の変化でさえも泣いてしまうため、泣きやませることに手こずってしまいます。特に閉鎖的な空間では「とにかく何とかしなくては」と思い、焦ることが多いです。

ー同じように育児に悩む方に伝えたいことなどを教えてください。
理想の育児はあるかと思いますが、型にはめることなく、その子にあった育て方をすれば良いと思います。頑張りすぎず、ときに諦めることも必要であり、周りに何を言われようと気にする必要はないと思います。
自分なりに努力しているのであれば、それで十分ではないでしょうか。「親は子どもの鏡」と言われているように、子どもに理想を押しつけず、まずは自分がお手本になってあげることで、子どもは自然と真似してくれます。
悪いことをしたときは、しっかりと何がいけなかったのかを伝え、ときに叱ることも必要です。しかし叱った分、その何倍も褒めてあげると、子どもは次に何か悪いことをしてしまったときに、しっかり話を聞いてくれるようになっていると感じます。

ーこれは絶対知ってほしい!伝えたい!ということがあればその理由も含めて教えてください。
家事で忙しくても、子どもが甘えてくるときは、一旦手を止めて思う存分甘えさせてあげています。その後「これが終わるまで待っててね」と伝えると、一人で遊んで待っててくれます。
機嫌が悪くなってしまうと手がつけられなくなってしまい、余計に時間がかかってしまうことが多いので、少しの時間でも甘えさせて心が満たされることで、言うことを聞いてくれて、効率よく時間が使えるように感じます。
子どもが不機嫌で、訳が分からない状態になってしまったときは、声をかけるとヒートアップしてしまうので、私自身がその場から離れてお互いにクールダウンするようにすると、落ち着いたときに何が嫌だったのかなど、しっかり話を聞いてあげることができます。

困っている人に手を差し伸べることはとても勇気がいることですよね。そのことに対して相手に感謝の気持ちを伝えることで、また次へと優しさの連鎖が続いていくのかもしれませんね。

※こちらは実際にユーザーから募集したエピソードをもとに記事化しています。

ほ・とせなNEWS編集部

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